05/17/12 Books: 文人悪妻 | **コティの在庫部屋**

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憧れの人は憧れのままにしておくのがいいらしい。

特に作家の場合。



文人悪妻 (新潮文庫)/嵐山 光三郎
¥546
Amazon.co.jp


久し振りに夢中になって読んだ本。
文人の書いたものを読むのも楽しいが、文人の妻について書かれたものを読むのも楽しいもんだw
悪妻、と書かれてはいるが、勿論これは反対の意味であって、作者も書いているが、悪妻=悪才であり、
つまりは、それはそれは才に長けた人妻達が勢ぞろいする事になる。


しかしなあ。才に長けてはいるが、実際側にいたら困るなあという激情型の人妻が多いのも確かw
勿論そうなるからには、相手の男ども=作家達が悪いからに他ならないんだけど、それでもなあ、というね。
多分20代の頃読んでたらもっとエキサイティングだったろうけど、アラフォーになって読むと、ドン引きのケースもある。
逆に言えば羨ましくもある。我を忘れる程に相手の事が好きになれるって凄いなと、ピュアに感心する。
だからこそ、それら人妻は、語る言葉を持ち合わせるんだろうし、中には夫を凌いでしまっている稀な場合もある。
多分、ワタクシの文章がいつもイマイチ甘いのはここに違いがあるんだろうな。
私の愛情はそこまで破綻してない代わりに、そこまで深くもない。
まあ、ここに出て来る人妻達みたいにぶっ壊れてても困るだろうけどwww


これを読んで解った事。ああ、こんなヤツだから、私は島崎藤村が好きになれなかったんだーw
なんかねー、国語の教科書の段階からイマイチ文章が好きになれなかったんだよね。どうも湿度が高くて。
谷崎なんかとは違う湿り気があるんだよねー。それに谷崎は読んでれば、どんだけ本人がクレイジーか解るけど
(だから谷崎は好きだ)、藤村って一見マトモでしょ?それが嫌なのよーwwwww
とにかくさあ、妻以前に、物書きなんてのはみんな何処かはずれちゃってるんだよね。そこが魅力なんだけど。
だもん、一番近くにいる妻が破綻するのも当然っちゃ当然かw


フェロモン全開のさすらいの人妻、として紹介されている原阿佐緒の歌がいい。
「生きながら針に貫かれし蝶のごと悶へつつなほ飛ばむとぞする」
これは、夫や世間や結婚という縛りの中で足掻き、もがき、苦しんでいる人妻の生み出した言葉であり、
夜毎夫から針のような甘やかな痛みに貫かれる瞬間に悶え苦しむ妻が思うその先の悦びを書いた歌でもある、
というのは、誇大妄想的拡大解釈でしょうかね。