「セラフィーヌの庭」
Seraphine
楽しく読ませて頂いているブロガーさん数名がこの映画の記事を書かれていて、
ほほう、これは見なければと思い借りてみた。
画家が主人公の映画は好きでよく見る。ちなみに私に絵心は微塵もない(_ _。)
ひと時たりとも目が離せない映画だった。
時代感も相まって、持続的な緊張感と、時々垣間見えるふっと笑ってしまう瞬間の掛け合いが見事。
泣かせようとする事もなく、やたら寄り添おうと意図される事もなく、ただ淡々と描かれる彼女の生涯は
淡々だからこその悲劇であり、淡々だからこそ胸を抉る。
主人公セラフィーヌを演じたヨランド・モローはこれまでも他の映画で巧いなあと唸っていた女優さんだけど
今回はそれがまさに爆発したよね。
それにしても、芸術というのは、
それを見い出してくれる人がいなければただの屑で終わってしまう儚いものであり、
だからそれを見い出すだけの眼力を持った人こそがある意味本当の芸術家でもある。
彼女を見い出した画商・ウードの台詞として、収集家は収集の中に人生があると言っているように、
芸術の在り方ってのは一通りじゃないんだなと。
ただ、それを生み出す人間にとってはそれは時に残酷に働きかける事があるのであって。
芸術が狂気と紙一重なのか、狂気が人間と紙一重なのか。
芸術を生み出すのが人間である以上、その答えなど簡単には出ない。

