*2011年3月22日アメンバー記事として初出、4月8日全体公開。
「マンモス 世界最大のSNSを創った男」
Mammoth
この映画は、世界最大のSNSを創った男の話、じゃなくて、
アメリカ最大規模のゲームSNS(モバゲーみたいなものかしらね)を創った男の、
腕のいい外科医の妻と幼い娘と娘のシッターとそのシッターが祖国・フィリピンに残してきた息子達と、
アッパーと貧困とバンコクとNYのお話。
テイストとしては、こんなタイトルだけど、「ソーシャル某」よりも「バベル」に近い。
ただ、崩壊していくのは言葉のせいではなく、お金のせいなんだけどさ。
ガエルカエルが完全に客寄せパンダになっててw、でもまあそれはそれでいいのかなと。
この話むしろ主人公は妻役のミシェル・ウィリアムズの方。
確かに、あんな不安定な程にセンシティブな外科医がいたら困るっちゃ困るけどw、
でもそこに見るものを納得させる力があるんだよなあ、彼女の演技。素晴らしい。
実母に刺されて運ばれてきた少年を見て「病んだ世界ね」と彼女は言うのだけど、
仕事最優先で娘と一緒にもいられず、不眠に悩むあなたの世界もある意味十分病んでる訳で。
ただそうなるとこの世界、病んでない人などいない事になってしまう程に、今っていうのは、ねえ。
フィリピンサイドの話がとにかくリアル。
母をアメリカから呼び戻したい一心で金を稼ごうとする10歳の孫に接する祖母が凄い。
しかし、あれ程の説得力を持つ残酷な光景を見せる事を、決して責められはしないだろう。
ただそれが過酷な仇になってしまうのだけど。
ラストの束の間のハッピーエンド、ホッとすると同時に白々しくも映ってしまう。
それ程に我々の世界は。
