真・北斗無双が発表されたときは「けっ、どうせまた原作再現とは名ばかりの詐欺ゲーだろ」と1ミリの期待もしてなかった。ジュウザやシュウがプレイヤーキャラとして参戦すると言われても、そもそも前作で使えなかった時点でおかしいのでなんの感慨もわかなかった。
ファルコ、アイン、ヒョウ、カイオウが発表されたときも、「どうせ使えると期待させて使えないCPU専用キャラだろ。で動きも全部使い回しだろ」と冷めてさえいた。
なにせ前作はシュウ、ユダ、リュウガ、ジュウザの動きはほぼ同じ。使い回し。コンパチだったのだ。
さらに・・
・原作の台詞をことごとくカット。「力こそが正義!」も「アミバ流北斗神拳だ!」もない。
・原作のシーンもことごとくカット。シュウの目が開くシーンすらカット。
・オウガイが抹消され階段で野垂れ死ぬサウザー。
・ケンシロウが「ふん!はっ!でや!」とあまり「あたあ!」と言わない。
・拳王様とサウザーの声が受け入れられない。
・たいがいの技が何か間違っている。天翔十字鳳なんて3人の分身の術。
・マミヤの扱いがやらしすぎる。
等々、イラッとくる要素がてんこ盛りで発売日に本体ごと買う気が完全消滅してしまっていた。
しかし今週の真・北斗無双の記事に俺は驚きを禁じ得なかった。
デビルリバースやジャッカル、大佐に加え、ライガ・フウガ、ヒューイ、シュレン、リハクの登場が確定。オウガイの遺体のそばで死ぬサウザーなど、大幅に修正された写真があった。
しかし何より俺が驚いたのは・・・
リュウガがプレイヤーキャラとして参戦すること。
これは事件である。シャチ参戦に匹敵する事件だ。
このリュウガという男の原作・アニメ以外の扱いの悪さは半端ない。原作再現度の高さで有名なFC北斗の拳3やPS北斗ですらハブられ、真・救世主伝説シリーズではまともに出たのは少年時だけという不遇さ。近年では各外伝シリーズで目立ってはいたが、地味さはぬぐえなかった。
この男、確かにやってることは「あんたが時代を見定めるからって何になるねん」という感じで村人虐殺とか酷いもんなんですが、拳王様の伝説の礎にならんがためでもあった。
そして何よりも、かっこいいんですよ声が!!
http://www.youtube.com/watch?v=BZjLsBV2N0E
はっきり言って俺がリュウガが好きな理由は声が堀秀行大先生であることが大きい。
うっかり騙されがちだが、リュウガは決して強くはない。奥義である天狼凍牙拳などケンシロウに足でガードされてるぐらいであるし、ラオウ外伝ではわけのわからん拳法を使う新キャラの不意打ちの一撃で倒され出番が終了した。
ぶっちゃけケンシロウとの闘いの過程だけで比較すれば大佐にも劣る。なにせ大佐はケンに気付かれず背後をとり、ケンの連続蹴りを「ふははは!きさまの攻撃は全て読めるぞ!」と完璧にかわしたぐらいだ。
でもファミ通スタッフはやはり勘違いしてしまっていた。リュウガを紹介するページにこんな記述があった。
「病に冒されていたとはいえ、トキとも互角に闘えるだけの強さをもつ拳士」
拳王様との闘いで刹活孔をつき、もはや余命わずかなトキを相手に弓矢で射抜いて、「矢もよけきれぬほど衰えたかトキ・・」と動けないトキを一方的に傷めつけたあのシーンをみて「互角」て。
実際トキ外伝で両者がまともに闘ったときは、新胆中の一発であっさり負けたのに・・・
これだけ勘違いさせてしまうくらいリュウガを強いと思い込んでいる人は多いのである。
まあとりあえずこの記述したライターは北斗の拳13巻をもう一度読んで認識を改めてください。
これであと羅将ハンの登場が確定すれば、キャラクター的には文句なしだ。本体ごとの購入、今度こそ踏み切るかもしれない。いや踏み切らせてほしい。真・北斗無双、俺はもう一度コーエーに期待する。