風林火山のシメがタワー・ブリッジというのが熱いこの宇宙野武士編。久しぶりにみてしまいました。当時キン肉マン初のゴールデン枠でのスペシャル放送されたものです。あのキン肉マンが夜7時からの枠で放送されてたんですよ当時は。
テレビ本編は、今や時の人であるステカセキングが撃破されたあたりでした。なのでウォーズマンは堀秀行大先生ではありません。
それとキン肉マンのキャラが若い。うーん若いというのか、終始ドジ超人時代の軽いノリでギャグやりまくってる。
しかしこれをウザいというなかれ。この時点でのキン肉マンは、未だ仲間の本当の死というのは未経験で哀しみを背負っていないのだ。キン肉マンが変わるのはこの後。悪魔超人シリーズで自分のために仲間が死ぬ経験をしてからだ。それ以後、キン肉マンのギャグは「周りを和ますためにわざとバカやってる」という一面がみられるようになる。
え?褒めすぎ?でも俺拳王様の次に尊敬してますから、キン肉マンを。
とりあえずツッコミどころを。
まずビーンズマンが正義超人たちの腕試しをして、勧誘するんです。テリーマンにはインディアンの集団、ロビンにはナイト二人に、ラーメンマンには蜂の集団で。で、それはいいんです。問題はブロッケンとリキオの二人。
ヘイ!ボーイ!!ムチャするな!!
リキオはまあ許すとしても(えぇー!?)ブロッケンなんか町のどまん中で戦車がレーザガン乱射ですよ。
しかも最初に不意打ちでロケット弾を打ち込む卑劣さ。それがまた建物を思いっきりふっ飛ばしてるんですよ。バビディに洗脳されたベジータが武道会場で撃った時のような大惨事ですよ。何十人と死人が出てるよ。
ブロ「きさまか!今の仕掛け人は!」
豆「はい、腕をためさせて・・」
ブロ「気に入らんな!子どものくせに大人をからかうとは!」と殴ろうとします。がロビンに止められます。
殴るどころかベルリンの赤い雨を食らわせていいと思います。こんなもん許したらあかんで。
それと後半の各リングでの闘い。リキオとラーメンマンが敗北し、ウォーズマンとブロッケンが引き分け、テリーとロビンが勝利というまあ順当な流れな展開になります(ラーメンマンの敗北が無理やりくさいが)。
これそのままボスのブラックキングをキン肉マンが倒してEDになりますけど、普通にブラックズモウとブラックカンフー生きてるんですが。ブラックズモウなんてリキオが5人に分裂させちゃったんですけど。
テリーマンとロビンが倒したと脳内補完しなきゃダメですか?
最後に誰もがぶっとぶのがラーメンマンだろう。なんとラーメンマンは一人地球に帰らずラッカ星に残ってしまうのだ。そんなバカなと思う人、このシーンを見たってくんしゃい。
「勝ったのは・・ラッカ星の一般大衆だ・・一般大衆だけが最後には残る。私はその一般大衆の一人になりきるつもりだ」
「超人たちよ・・お前たちは風だ。宇宙を通り過ぎてゆく風だ。しかし、凍てついた大地に新しい芽を萌え立たせるのも、春の風だ。超人たちよ、幸運を祈る」
ゲゲェー!ラーメンマンがラッカ星人になっちまっただー!
けど実際に観るとすげー切ないんです。BGMが「なんでこんな物悲しいねん」ていうぐらいで、うっかり騙されそうになります。これなんなんでしょうね?本編ではモンゴルマンの関係で登場できないから花もたせたのか・・うーん、わからん。とにかく初見では腰抜かすほどの超展開でした。
前フリとか伏線とか何にもなかったからね!!
これ以後、ラーメンマンがTVで登場するのは、ネプチューンマンにモンゴルマンマスクを剥がされるまで無かったのである。そして登場した回が放映された日に、ラーメンマンの声優、蟹江栄司氏の告別式が営まれていたという。