バーダックやトランクスの新変身をあえて擁護してみた(けど無理でした) | 極星十字相殺拳

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北斗の拳やキン肉マン、ドラゴンボールについて普通「どうでもいいやろ」と思うことを真剣に自由きままに考える、そんなブログです。

自分の少年時代に、作品を通じて愛と友情と正義を教えてくれた製作者の皆様に、心から敬意と感謝申し上げます。

ブロリーとベジータがレイジングブラストで超サイヤ人3となり、ドラゴンボールヒーローズではバーダックが超サイヤ人に、トランクスまでもが超サイヤ人3になってしまった現在、一体誰得なんだろうかと苦悩する日々をおくっていたが、もう発想の転換をはかることにした。


制作陣のターゲットがリアルタイム世代とは違うのだと。


そもそもドラゴンボールは96年「ドラゴンボールGT」の終了で完結した作品である。GT以降アニメの新作は全く制作されず、ゲームにおいても「ドラゴンボール ファイナルバウト」が文字どおり最終作であった。97年~02年までの数年間、世間的にはドラゴンボールはほぼ「終わった作品」「過去の作品」だったのである。

しかし、約6年後の2003年にPS2「ドラゴンボールZ」が発売され、「DVDボックス」が発売され、それをきっかけに再びブームが再熱したのである。


それ以降、「ドラゴンボールZ2」「ドラゴンボールZ3」「ドラゴンボールZ スパーキング」「ドラゴンボールZ スパーキングNEO」「ドラゴンボールZ スパーキングメテオ」「ドラゴンボールZ インフィニットワールド」と毎年のようにPS2で新作が発売され。ニンテンドーDSやPSP、PS3でも次々と新作が発売された。

書籍においても「LANDMARK」「FOREVER」「テレビアニメ完全ガイド 孫悟空伝説」「天下一伝説」等が発売された。コンビニでも昔のアニメコミックスが再販されていた。世に再びドラゴンボールが蘇ったのである。


これはリアルタイム世代のファンが呼応したからだろう。私自身PS2「ドラゴンボールZ」のパッケージを見るまで、ドラゴンボール熱は冷めた状態だった。それを手にした時、再びくすぶっていたファン熱が燃え上がったのである。事実、PS2「ドラゴンボールZ」は大いに売れた。だからこそ「ドラゴンボールZ2」「ドラゴンボールZ3」と次々に新作が作られ、そして出すたびにヒットした。

ヒットすれば当然続編が作られる。「スパーキングシリーズ」は誰もが望んだアニメBGMを使用したことで更なる支持を得た。「あのBGMで戦いたい!自由に選びたい!」というリアルタイム世代はもう狂喜。もはや出せばなんでも売れる状態だった。


さらに2008年にはファン超待望のアニメ新作「帰ってきた孫悟空と仲間たち」が登場。声優陣、BGM、脚本、全て当時のスタッフで作られたこの新作はリアルタイム世代も充分面白い出来だった。まさかGT終了後から約10年後、新作アニメが観れるなんて考えもしなかった。まさに奇跡だった。


おそらく、ここまで制作陣は今の子どもたちだけではなく、リアルタイム世代をもターゲットにしていたのだ。それは子どもたちにドラゴンボールが認知されていなかったから。約6年間再生産されなかったからである。だからリアルタイム世代の支持が必要だった。そのため制作されたどのゲームも、どの書籍も、新作アニメもリアルタイム世代である我々はそれなりに面白く感じられた。納得して受け入れられた。しかし・・・


2009年「ドラゴンボール改」が放送された。その時、私のようなリアルタイム世代が感じたのは「うれしさ」「懐かしさ」ではなく、「違和感」だった。

原作シーンのカット、微妙なBGMに編集、意味なき台詞の改変や削除・・首をかしげてしまう、ややもすれば怒りすら感じる出来だった。そしてナッパ、ザーボン、ドドリア、ギニュー特戦隊の声優陣全変更が私にとどめをさし、ついには観るのをやめてしまっていた。

さらに改放送後に発表された「レイジングブラスト」では改準拠の声優陣と、ベジータとブロリーの超サイヤ人3化である。そして現在ではバーダックが超サイヤ人に、トランクスが超サイヤ人3となった。


ここまで振り返ると制作陣のターゲットが、完全に「今の子どもたち」をターゲットにしているのがわかる。もはやドラゴンボールは我々リアルタイム世代の支持がなくても十二分に売れる作品になったのだ。

そのため、もう昔のように「原作に忠実!」「アニメを完全再現!」とうたうことなく、原作の設定を気にすることなく、「子どもたちのテンションがあがればよい」作品を制作しているのではないか。

世間では、ドドリアやザーボンの声が変わろうが些細なことなのだ。子どもたちはリアルタイム世代が思うほど声優に興味も関心もない。もし、私が小学生だったならベジータ・ブロリーの超サイヤ人3化は間違いなくテンションMAXになっているだろう。バーダックやトランクスも。ザーボンの声の変化などたぶん気づかないと思う。


だから私のようなリアルタイム世代が、もう現在のドラゴンボールについて「誰得なんだ!」と憤慨するのは徒労でしかない。だってリアルタイム世代向けに制作されてないのだから。単に対象年齢が違うのである。

むしろ今、リアルタイム世代向けに制作するほうがドラゴンボールシリーズの終焉に向かわせてしまう気がしないでもない。なぜならゲームではPS2「ドラゴンボールZ スパーキングメテオ」、アニメでは「帰ってきた孫悟空と仲間たち」でほぼできることはやり尽くしたであろうからだ。

制作陣にとっては、ファンに飽きられてしまうことが一番避けたい。それには子どもたちが喜ぶネタが必要だ。そのネタがブロリー、ベジータ、バーダック、トランクスの変身なのだろう。


しかし今回のバーダックとトランクスの変身で一つリアルタイム世代が恩恵をうけたことがある。念願のTVスペシャルのDVD化である。二人の変身が無ければ発売には至らなかった可能性がある。これは素直に感謝せねばなるまい。


・・・とここまで長々と書いてきて恐縮だが、正直、ぶっちゃけVジャンプのあのエピソード・オブ・バーダックだけはどうにかならなかったのかと。冒頭の部分だけでも忠実に書いてくれてたらと思ってしまう。新しいことはもう好きにやってくれと考えられるが、当時の話の改変だけは私はまだ受け入れられない。