2025年に入り、そろそろ心機一転、新シリーズに入ろうと思います。今回からは暫くは溜まっている東北地方の城郭をご紹介していこうと思います。自然豊かな東北、最も近年は数年前までは考えられなかったクマとの遭遇に怯える危険な城巡りと化してしまいました。幸か不幸か今はまだ私は出くわしていませんが、年が経てば経つほど人間のテリトリーが狭くなっていくのでしょうか。そんな現状を気がかりですが、今はとにかく東北に眠る様々な城郭を紹介してまいります。

第一弾はまず東北地方の玄関口にあたる福島県から行きましょう。

東北地方を象徴する言葉として「白河以北」

白河は東北地方の表玄関の地。ここから北が東北地方として、甲子園でもよく出てくる言葉ですね。今回は古代からの「白河関」が置かれていました。長い時間の流れとともにその詳細な位置は不明となり、江戸時代にようやくその場所が比定されたという次第。今回はそんな「白河関」を訪問しました。

前日に宇都宮に宿泊して、朝一番に東北本線で一路北上。黒磯駅からは5両編成の交直流電車のワンマン列車に乗車

新幹線との乗換駅である新白河駅にて。今ではここが東北と関東の東北本線の境界駅となり、もう今では貨物列車を除くと東北本線を直通する列車は無くなりました。かつては寝台特急も多く走る幹線も今はすっかりローカル線の趣強くしていきました。

ここからはいよいよ仙台支社の電車に乗車して白河市内へと入ります。

車窓からも見えてきた白河小峰城

この城も東北の入口として、何度も訪れてきました。長らく東日本大震災での深刻なる被害からようやく修復が終わった頃の訪問となりました。

白河駅にて下車

白河駅は木造でステンドグラスもあるモダンな駅舎

東北の玄関口である白河の中心駅として、その駅舎自体も観光資源です。

 

さてここから白河関までですが、公共交通機関だとバスしか無いのですが、これが1日2往復だけしかない。レンタサイクルで行こうとするとバスですら30分もかかる距離とあっては現実的ではありません。

実は一つだけ奥の手として、白河市では観光案内所で自動車が借りれるという非常に大きな特色があります。このレンタカー、通常のレンタカーと比較すると非常に格安で距離料金制でのみ支払う形式。実際、返却時の精算だと2000円程の支払いとなり、タクシーに比較して安価で、自転車に比較して便利な手段です。

それでは白河から目的地の白河関の森公園まで向かいます。

白河関記念碑

かつて白河関についてはどこにあったのか?ということは長らく謎でした。江戸中期に「寛政の改革」で有名な白河藩主・松平定信が享和元年(1801)に、考証で現在の地を「古代白河関」と比定。この時に建立したのが「古関蹟」の碑であります。流石、古典に通じた政治家。学者仕事までこなすマルチプレイヤーぶり。

白河関跡は現在では「関の森公園」となっており、観光スポットとなっています。もっとも公共交通機関利用には涙目なくらい難易度の高い場所ですが…

見ての通り、バスは朝と夕方しか運行しておらず、旅行者には利用が難しい。

さてそれでは神社エリアへと入っていきましょう。

白河神社が置かれている森の部分は実は城跡でもあります。

樹齢800年に及ぶ杉

知ら和歌神社

そしてここがかつての「関の森館」の遺構。張り巡らされた空堀が神社の周囲に残されており、鮮明に観察できるのが嬉しい

土塁跡

ここは独立丘陵上にあるので、登り易く、城跡としては訪れやすい。

 

この遺構は断面の形状から箱薬研堀と考えられえています。

日差しが遮られていて、写真上でも遺構が明確に見れるのが非常にいいですね。

「外堀」にあたる部分

堀底はそのまま遊歩道となっています。

かつて松尾芭蕉もここ白河関の地(もちろん当時は詳細な場所は分かっていなかったのですが)を通る時にみちのくへの旅の第一歩を踏み出したという感慨深さを俳句に詠んでいます。

公園エリアは現在は庭園や

水車小屋

そして江戸時代に設けられた関所の復元建物があり、こちらはこちらで非常に散策していて楽しい

関所内部

古い民家

 

白河神社にあった「関の森館」の遺構。発掘調査では平安時代から戦国時代にかけての多くが遺構として残っています。遺構の形状からすると、戦国時代に築かれた城館であることは間違いないのですが、古代~中世にかけての出土品もあり、非常に長い期間ここは使用されていたのでしょう。もっと詳細な歴史が分かるといいのですが…

さてそれでは東北地方の城巡り開始。悲喜こもごもの楽しい城巡り旅模様をお届けします。

 

〇アクセス

JR東北本線白河駅からレンタカーで20分