埼玉県…特に市街地化が進んだ東部はなかなか城の遺構が残っていないエリアです。まだ西部でなら川越以西は緑地が良く残り、山城の遺構が結構残っているのですが…今回はそんな中で住宅街のど真ん中に残る貴重な城跡公園を紹介します。

 花崎城は埼玉県加須市にある平城。東武鉄道伊勢崎線の花咲駅から徒歩5分という駅チカとして理想的な立地でした。

大都市通勤路線として複雑に入り組んでいる東武鉄道。花崎駅はその中で区間急行まで停車する駅。降りてみると休日の昼間ということもあって閑静なものでした。

西へ数分、あっという間に到着してしまいました。一見すると住宅街の中にある森の多い公園にしか見えませんが…

公園内部に空堀の遺構が残っていました。

中心部には空堀が張り巡らされ、その中央にかつての城跡の中心部です。
堀は今では水はありませんが、古い城巡りサイト等を見るとかつては水があったそうで、水堀だったのでしょうか?
住宅街の公園、その内部はまさに海の上に浮かぶ島という感じでした。
埼玉東部では貴重な城山公園、それが花崎城でした。
 
〇上杉VS北条の城
花崎城は、栗原城(鷲宮町)の細萱氏の支城として戦国時代にその歴史は上杉に対する抵抗の歴史でした。永禄4年(1561)当時、長尾景虎と呼ばれていた上杉謙信は関東へ進撃を開始。小田原城への包囲と共に関東諸城の北条方の城を攻めます。花崎城主は当時、細萱氏当主の息子細萱民部小輔光仲と言われ、まだ当時11歳であったとされています。上杉の大攻勢の前にこの時、花崎城は落城したとされています。
 
〇アクセス

東武伊勢崎線花崎駅から徒歩5分

 

「花崎城に狼煙が一本…」