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〇二つの「鬼ヶ城」

2020年の冬は寒いこともあって、暖かい南紀にしよう!と思った次第。しかし、紀伊半島はなかなかに同じ関西地方ながら遠く、一周するならそれなりの時間が必要になります。

前日には松阪まで来て一泊、朝5時20分の始発列車に乗車して向かいます。ところが朝早くの始発に間に合うために必死だったためか、なんと4時に目覚めてしまいました。折角なので松坂城跡まで散歩することにします。

松坂城は公園なので、夜間でも開放されています。もちろん人っ子一人いないけどね!

 

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流石にまだ夜とあってか古いデジカメではこれが性能の限界。これは買い替えなおさないといけない。

さてそれでは松阪駅から2020年の旅に出発!

新宮への始発列車、紀勢本線の東海側はなかなか列車の本数が少なく、計算していかないとなかなか厳しい旅です。

多気駅

紀伊長島駅あたりでようやく明るくなってきました。

熊野灘からの朝日を拝んで旅はスタート!今日も快晴です。

目的地の大泊駅に到着

もちろん朝早くとあってか降りる人は私一人

下車して、列車を見送ります。

大泊駅はかつては貨物も走っていたこともあってか、

使われなくなった行き違いのレールが残っていました。

かつてはここも駅員がいたのでしょう。シャッターが閉められて、恐らく二度と上がることはないでしょう。

昔ながらの駅舎が残っていますが、それにしても人家もまばらです。

目的地の鬼ヶ城までは歩いて1.4キロ。大体徒歩20分くらいでしょうか。

「鬼ヶ城」は志摩半島から続くリアス式海岸が、ここを境にして平坦な海岸線へと変化する岬

山側には熊野古道松本峠道があります。

冬場でもここは非常に温暖で、アサヒも心地良いものです。

流石にここは観光地とあってか施設なども充実していました。

ユネスコの世界遺産にも登録されたこともあってか早朝でも結構人がいました。

海岸の天然の奇岩を間近に見れる非常に良い景勝地

 

この奇岩を間近で見れるとか凄い

あの頭上に「城」としての鬼ヶ城があります。

岩をくり抜いた遊歩道でどんどん進んでいきました。

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名残惜しいですが、鬼ヶ城(観光地エリア)は散策はここまで。時間がもっと欲しかった

 

 

 

それにしてもこんな奇岩が今もちゃんと残っているのが素晴らしい。今回は観光としても楽しめる旅となりました。

さてそれでは「城跡」の方へ向かいましょうか。ここはもちろん険しい登り道が続き、もちろんいるのは私一人です。

城跡までの七曲り道はなかなか険しい

 

 

 

 

竪堀

なかなか険しい道を登っていきます。

 

ここはなかなか素晴らしい海岸を眺望できます。

城跡の主郭に到着

ここは展望台代わりとなっているためか比較的綺麗に整備されていました。

巨石段が区画され、この最高峰が主郭跡です。

幾重もの曲輪が残っていました。

 

 

主郭跡

今残っている数少ない遺構です。

ここから更に尾根伝いに行くと「脇の浜城」と呼ばれる城がおりますが、今回は時間の都合でカット。

〇有馬氏の城

この城は熊野地方に大きな勢力を誇った有馬氏が築いた城とされています。室町時代の応永年間(1394~1427)の頃には、有馬和泉守忠永が尾鷲南部に至るまで支配していましたが、忠永の子である忠親には継嗣がなく、甥に家督を譲り、隠居城として鬼ヶ城を築いたとされます。その後、有馬氏は新宮に拠る堀内氏善に滅ぼされますが、堀内氏の支配下で存続しづけますが、関ケ原戦役で堀内氏は九鬼嘉隆と共に西軍に与し、改易されてその歴史を終えました。

 

〇アクセス

JR紀勢本線大泊駅から徒歩20分で、鬼ヶ城センター。そこから徒歩20分で城跡

 

「紀伊鬼ヶ城に狼煙が一本…