〇果樹園風景から松本市街を眺める
さて入山辺城紀行はもう一つの目標・桐原城へと向かいます。実は当初の予定ではここ入山辺から更に10キロ離れた地点にもう一つ城があったのですが、今回はもう体力的な面で遂に限界を感じてしまいました。それだけここまでの坂道は厳しいものでした。何しろ自転車なんだけどほとんど徒歩での行軍となっちゃったんで、こんな時こそ有料でもいいから電動自転車が欲しいです・・・
それでも一番最高所の山家城を攻略できたのでここからは下り坂になるのであとはもう「スイスイ!!」
行には1時間ほどかかった距離をあっという間に20分ほどでまず山辺ワイナリーに到着します。桐原城はここから真っ直ぐ北へ上がる登り坂を上っていきます。
ここら辺一帯はぶどう農園が広がり、今が収穫時期。
10月にはぶどう狩りのシーズンで非常に美味です。
 
しかし問題は「桐原城」の案内板が無いので登り口を探すのに一苦労でした。もう地形と道なりを見て半分ヤマ勘で登っていきます。
再び厳重なフェンス入口に到達
入口脇にはポストに桐原城絵図が入っていました。

先ず見えてきたのは竪堀跡

山家城と違って、道は明瞭なのでここなら迷う心配はありません。
きちんと要所要所に「主郭」の案内板があるのも助かりました。倒木もないですし、こちらの方が非常に登りやすい。
随所随所に石が散らばっており、これも恐らくはかつての城の名残でしょう。
二重堀切跡
手前の堀切
 
奥の堀切
地形的に堀切がきれいに残存しており、非常に広大な城跡でした。
ここまで来たらあと少し
石積みがだんだん多くなってきました。

先程の登り口で見えていた竪堀の頂点部分
そしていよいよ見えてきました。「石の城」です。
城の主要部はまさに総石垣、至る所に石が見えており、これは見ていて興奮して写真を大量撮りしてしまいました。
いずれも信州の城である「松尾古城」などで見られた形状でした。
 
 
所々に崩れた区画もあり
それでも非常に綺麗に残っています。こうして段々状に曲輪ごとに石垣が敷かれているのですから。
 
 
副郭部分
副郭の虎口
かなり石の崩落が進んでいますが、それでも原形をとどめています。
虎口は枡形状となっていました。
主郭石垣
主郭虎口
登り口から20分ほど、距離も近くて助かりました。もうこれ以上1時間近くの登城は流石に疲れました・・・
主郭全貌
三辺を高い土塁でめぐらせ、その外側を石垣で補強する形となっています。
主郭の背後は巨大な三条の堀きりで遮断されていました。
最後に全景を撮影

 

登り口まで下りていくと松本市街と北アルプスの山々が非常に見晴らし良く眺められました。
 
ここからは松本市街まではもう楽勝楽勝、行きに必死に自転車を押しながら2時間もかけて歩いていったおかげかもうここからは自転車はほとんど自然にスピードが出て、一気に20分ほどで市街地に入りました。
 
 
最後に少しだけ時間に余裕があったので松本城見学
復原された太鼓門
 
 
二の丸御殿跡
太鼓門石垣から天守見学
太鼓門櫓内部
 
それにしても松本のここだけで非常にたくさん石の城が出来た背景は何だったのでしょう。想定するにやはりこれは戦国時代、個々の統治者である小笠原長時が甲斐の武田家の侵略に備えるためと考えるとしっくりきます。いずれも城の分布において東方に向かって堅固な城塞群が築かれたのですから。それにしてもこれだけ築いても結局は最後にはまともな抵抗らしい抵抗が見られず自落したのはやはり何かこう世の無常を感じさせずにはいられません。
そして桐原の城はこうして現在にも非常に良好に残存した城跡は一度行ってみて損はない名城です。やっぱり信州は山城の宝庫です。
 
〇アクセス
JR松本駅から徒歩1時間10分で登り口そこから徒歩20分で主郭
 
「桐原城に狼煙が一本・・・」