北海道からの帰りに再び青森に宿泊して新たな1日を迎え、再び出発。この日は生憎黒雲が立ち込めるいやな天気です。
青函連絡船
津軽線に乗車して後潟駅にて下車
無人駅であり、周囲も民家が散在するのみであります。当然案内地図の類は一切無。事前に調べてきた通り、
ここからひたすら北海道新幹線の高架目指して進んでいきます。
・・・1時間ほど歩いて高架をくぐったのですが、そこで道が途切れてしまい、砂利道がいくつも分かれる十字路に行きつきます。どっちだ?どっちだ?と途方に暮れていると、そこに地元の農家の人らしき男性が通りかかり、急いで聞くと、男性はびっくりして「あそこへ行くん?遠いよ!」と言いながら教えてくれました。それにしてもひょっこり地元の人が現れて道標になってくれるのかつて春日山城で迷走して以来だな。
なんかこう都合の良い時に現れてくれるなんてドラマでも無いことです。
男性が教えてくれた道を進んでいくと
ようやく尻八城跡の案内板が
いやこんなところに建てられても(上記の写真〇部分です)分かるわけねぇだろ!もう少しわかりやすい位置に立ててくれよ!
しかも結果的にこれだけが麓で唯一の「城跡」への案内板となったのでした・・・
男性からはここをまっすぐ進んでいって突き当り右とのことでしたので、進んでいくと途中でいくつもの砂利道が、行き当たります。これもしかしてこっちの方かな?なんて迷ったりしましたが、どう見ても狭い。すでに訪問した人の㏋を見ると車両で登り口まで行った、とあるのでここは車の通れそうな道をひたすら進んでいきます。
やがて登り口となる池に辿り着きました!良かった、ここまでくれば道に迷う心配もありません。ここまでで55分、問題は
城跡までの所要時間がさっぱりわからないことなので時間も考えるとギリギリで計算してすすみます。
尻八城案内板
城の構造はシンプルなものですが、それにしても目に付くのは
超古代遺跡
超古代遺跡
超古代遺跡
なかなかインパクトのあるタイトルですね。ム〇か何かのオカルト世界で出てきそうな用語です。この案内板どのように作成されたのでしょうか・・・
それでは進んでいきます。
まずは歩いてすぐの「陣場」跡
ここまででも雑草が生い茂っており、崩れかけた東屋がこの城跡の荒廃度合いをうかがえます。道もかろうじて判別できる程度
奥のほうに祠が見えます。
ここが史跡として整備されてから長いこと手入れがなされていない感じです。このままだと本当に草木に埋もれてしまいそう・・・
さらに道を駆け足ダッシュで進んでいきます。
途中からはロープを必死に手繰り寄せながらのハイキング
15分ほどで二の丸跡に建つ石碑にまでたどりつきました。
ここは「二の丸」となっていますが、実質的には城の中心部となっていたと考えられています。
例によって例のごとくここも周囲の雑草が酷く、もはや本丸までの遊歩道部分ぐらいしか進める所がない状態でした。
かろうじて地形として判別できた「空堀」跡
半分割れ欠けた「堀」の看板が涙を誘います。
ここからはそれほど急峻な坂道はなく、ダッシュで走りながら進んでいくと
「本丸」跡
時計を見ると登城口からここまでで20分!あれ?意外とあっさり着いたな?
「本丸」跡はちょうどこの山の山頂部分に位置します。それにしても地形的に多人数の駐屯は不可能で、どうみてもさっきの「二の丸」がやはり城の中心部分と考えてみて間違いなく、ここは実質的には「物見台」程度の役割だったと推定されます。
本丸の先は
かつての城の「土門」跡となります。
この先は一応遊歩道の終わり
それまで鬱蒼と森林におおわれていましたが、ここ本丸部分は開けた場所となっており、展望台としての機能を担っていました。
黄金色の田園とその先にある津軽海峡
さてこうしてはいられません。また帰りの電車の時間もありますのでそそくさと城を下山していきます。
そしてちょうどこの辺りで約1時間前に道を教えてもらった農家の老人と再遭遇。男性はこんな短時間で戻ってきたので、これまでびっくりして
「あんた凄いねぇ~」と声をかけていただきました。とりあえず数分談笑して丁重に御礼を言ってから別れます。それにしてもこの方と会っていなかったらどうなっていたことやら。
ここから再び延々1時間近くかけて後潟駅まで戻りました。
それにしても
本州最北の山城は城を登るよりも城の入り口までたどりつくのが難しいという非常にレアな城でした。参考までに城跡までの行き方を記載しておきます。
〇城跡までの行き方
JR津軽線の後潟駅を出て蟹田方面にある踏切を渡ってそのまままっすぐ西の道を進んでください。あとはひたすら遠くに見える北海道新幹線の高架を目標にまっすぐ進むこと。
高架下をくぐるとアスファルトの舗装道が途切れる場所に行きつきます。ここで砂利道の十字路部分を右折してください。
やがてそれを進むと赤い水門の手前の道を左折(上記の通り、ここに唯一城への案内矢印があるのでここは間違えないと思います)
まっすぐ進むと集落に入り、
ここで突き当りを左折
後はこの広い道をまっすぐ道なりに進むと上記登り口までたどりつきます。なお途中にある分岐道は無視してください。
〇アクセス