昨年、早春の3月に東北の山形、米沢、会津を回りましたが、気候はまだしも街は春の訪れを待つスケジュールで、冬季休業が多い印象でした。今回は4月になるのを待ってから東北へと向かいました。

 家から最寄りのJR駅までは10分強ですが、出発の30分前まで豪雨でした。雨で目が覚めたくらいです。雨足が弱まり、また降り出すまで時間がないので撮影している時間も惜しいので急ぎます。駅に着いてしばらくしたら雨が落ちてきました。

 今回の旅はかなり前から予定だけはしていましたが、祖母が亡くなったこともあり気落ちして長い休みを自宅でのんびりすることも考えましたが、このままではいかんと向かうことにしました。

 東京で新幹線を乗りついて降り立ったのは岩手県の二戸駅です。この近くに九戸政実が南部信直との軋轢と秀吉の奥州仕置きに反発して反乱を起こし立てこもった九戸城があります。城を回りつつ少し離れた政実の首塚を回る予定でしたが、あいにくの小雨に城だけを見学することに変更します。

 実戦を経験した城というものはそうでない城と比べて洗練されているような気がいつもしています。人の侵入を防ぐ深く穿たれた堀や崖、土塁などは当時のままとはいかなくても想像をかき立てられます。

 秀吉による天下統一事業の最終課程において奥州ではあちこちで反乱が勃発します。そのなかでも南部家の一族でもあった九戸政実は大いに不満を持ち、乱を起こします。秀吉の甥秀次を大将とした大軍を前に九戸城へと追い込まれていきます。開城すれば助命するとの甘言に降伏した政実らは約束を違えられ斬首されます。

 二の丸に押し込められた兵たちは火をかけられ殺されたと伝わります。落城の後、城は蒲生氏郷によって改修され南部信直は新しい居城盛岡城に移るまで名を福岡城と変えたこの城を居城とします。

 城内にはまだ桜も咲いていました。ただしすこし小雨が強くなったりしてやきもきしました。

 城からすこし離れた場所にある九戸政実神社へもお詣りを。

 すこし散っていましたがまだまだ花見には間に合いそうです。

 また新幹線に乗って移動します。ここでも宿題を残したのでまた訪れる予定です。