隣の部屋にはベッドに丸い穴の空いた検査機器があった
「上半身の下着を取ってもらう必要があるので女性トイレで下着を取って出来たらトイレもしてください」
言われるままにトイレでブラトップ(諸悪の根源)を外し おしっこを絞りだす
また検査室へ戻ったら検査の説明が始まる
・うつ伏せになって丸い穴に片方ずつの胸を入れ下に出来るだけ垂らすようにすること
・その際 7分~10分動けないので機械の丸い縁が肋骨に当たると痛くて我慢できないので、こんにゃくみたいなクッションを渡 すので自分で痛いところに挟みこむこと
・できるだけ動かずにいること
まずやってみる
うわ 痛い 当たるところが硬くて痛い
こんにゃくを挟むけど痛い
ごそごそしていると技師のお兄さんが「肋骨が当たらないところをうまく探してみましょう」というので
台の上でうごめきながら探す なんとか見つかった
「ちょっと確認します」と台の下から胸がちゃんと収まってるか確認し「そのまましばらく動かないで」と操作室へ消えていった
痛い 痛いけど仕方ない もうがんの検査中ずっとこんな感じ くじけそう
ぐちゃぐちゃ考えていたらお兄さんが入ってきて「いいですよ そのままあと3分」と言う声がした
なんとかうまいこと耐えて左胸終了 「お疲れさまでした」とお兄さんがゆっくり起こしてくれて背中をさすってくれた
胸には丸い機械の跡がびっしり これは痛いですわ
「ちょっと休憩しましょう 胸のしこりで気づかれたんですか?」ときかれた
しこりなんてなくて検診で発見しました というと「素晴らしい」とほめられた
「検診で見つかってここまできたんですね」とまるで勝ち抜いたかのように言われたのでちょっと笑ってしまった
「あともうちょっと検査が続きますけどがんばりましょうね」とぎゅっと肩を握られた 被ばくしますよお兄さん
右胸を入れる動作の前にお兄さんがささっとこんにゃくを置いた
そしてそのまま横たわると魔法のように身体の当たるところにこんにゃくがきた
感動するとともに 痛いところがわかってるんだったらさっきも置いてくれよ お兄さん という気持ちもした
右胸も同じようにして無事に終了
出口まで案内してくれながらお兄さんはずっと励ましてくれた
ここの病院で働く人 みんな優しくて温かい
こういうこと 不安なときはとてもありがたい