午前中は中野区要約筆記の会「はやて」さんの行事で、「難聴を生きる」読書会に参加してきました。中難の会員もお誘いいただき、当事者数名も参加しました。
まずは冒頭の作家、星野智幸さんの巻頭言から。
突発性難聴で片耳の聴力低下、コミが取りにくくなった経緯や心理が簡潔丁寧に記され、聞こえる方や中等度難聴の方には刺さる内容だったようです。

途中、本書の刊行の意義についてオガワに聞かれ、考えてしまいました。
1975年に入谷先生らによって岩波から世に出た「音から隔られて」の本が、当事者に必要な情報を伝え、ばらばらだった方々をつないでくれた恩恵を、改めて感じずにはいられません。
当時はメールどころかFAXも広まっておらず、文字で情報を伝える意義はとても大きかったと思われます。

あれから半世紀が経ち、ネット情報の溢れる2026年のいま、新たに刊行された本著の意義は、「ひとがつながり続けること」ではないかと思います。情報の更新はもちろん必要ですが、星野さんのように、聞こえにくい方は今も毎年数万、数十万人単位で出現し、社会環境の変化に伴い、当事者にとっての新たな問題も続出しています。(例を挙げれば情報アクセシビリティ)。
問題の社会化が、文化的側面を持つようになってきた、と言ったら言い過ぎでしょうか。まだまだ弱々しい文化の芽ですが。

刊行から半世紀経過した現在の立ち位置が、オガワにはこのように感じられました。