ヒアリングループを利用した難聴者支援の基盤技術拡張とその実地検証

https://www.taf.or.jp/files/items/1558/File/%E8%88%98%E9%87%8E%E9%AB%98.pdf

 

代表研究者 舘 野 高 北海道大学 大学院情報科学研究院 教授
 

ヒアリングループ(Hearing loop)は,磁気(誘導)ループともよばれ,公共施設等に比較的古くから設置されている難聴者向けの聴覚支援設備である。しかし,その利用は非常に限られており,利用者が近年必ずしも増加傾向にあるとは言えない.最近のスマートフォン等には,電波で受信した通話信号を磁気信号に変換して,HL 受信機に送信する機能が予め組み込まれている端末も販売されているが,一般にあまりよく知られていない.利用者が増加しない理由の一つは,受信端末機の不足や利用の不便さ,および,その利用の使用例と周知の情報が少ない点に起因すると考えられ,それらの改善が望まれる.
 

本研究課題では,公共施設等に利用されている HL の利用頻度を向上させる目的で,端末側の機能を拡張する試みの一つとして,人工聴覚への応用開発を行った.

iPhone 7 以降は,低消費電力の近距離磁界誘導の技術が使われており,近距離通信に限ってではあるが,磁界誘導の技術が見直されて始めている.

周波数帯域は,ヒトの可聴域 (20 ~20,000 Hz)と一致するために,携帯電話が利用する電波帯域を妨害せずに,信号強度が弱い点に加えて,信号帯域が低周波数のために人体にも概ね無害であると考えられる.しがって,現在普及している無線携帯端末との競合や周波数帯域の重複は基本的に発生しない点から,両者の欠点を補間する関係を良好に保つことが現時点で可能であると考えられる.

(サイトより引用)

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著者不明。2019年頃公表された原稿らしいです。

記録しておきますー。