キーウのひな人形 片付けられずに(朝日新聞3/2夕)
日本の家族と離れ、遠くウクライナ首都キーウ(キエフ)で一人、ひな祭りを迎えるティムール・サンドロビッチさん(38)。日本人の妻と2人の娘は、ロシアの侵攻直後に日本へ避難。侵攻前に娘と飾ったひな人形は一年たっても片付けられないでいる。
ロシアの侵攻後まもなく、娘が空襲警報をまねて大声をあげるようになった。耳の悪いティムールさんに空襲を知らせるためだった。妻と娘は日本へ。
妻の絵利香さんと出会ったのは京大大学院留学中。14年にロシアがクリミア半島を併合すると、ロシアに嫌悪感を抱く。極度の心理的ストレスから、聴力の9割を失った。もともと聞こえなかった右耳に加え、左耳も突発性難聴を発症、補聴器なしでは聞こえなくなった。
いまは大学非常勤講師で日本文化をおしえながら、日本語とウクライナ語の翻訳で生計をたてている。日本の避難者向けに教科書などの翻訳も手がける。日本のマンガ「キエフの幽霊」も手がけた。
(記事・サイトより引用)
--
戦時下の聴覚障害者の状況、なかなか伝わってきません。記事に取り上げられていたので、ピックアップしておきます。