両側難聴児・者が学校生活で抱える問題に関する調査の検討(Audiology Japan 64, 87~95, 2021)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/audiology/64/1/64_87/_pdf

先天性難聴の早期発見,早期療育,人工内耳手術の低年齢化などに伴い,難聴児の聴取能,言語発達は向上し,近年地域の学校でインクルーシブ教育を受ける者が増加しているが,それに伴う問題も挙げられている。我々は,小学校5年生以上25歳未満のインク ルーシブ教育を受けた経験のある両側難聴者89名に,学校生活で抱える問題に関して質問紙での実態把握調査を実施した。 対象者の多くは,授業中の支障に加え,グループ学習や雑音下,距離が離れた場所からの聞き取りの支障を抱えており,また英語,音楽,体育をはじめとする教科学習での課題や,友人関係での問題も挙げていた。難聴の程度が重いほど頻度が高い傾向がみられた。 個々の学校生活における状況と問題を正確に把握した上で,視覚情報を用いたコミュニ ケーション,支援員の配属,学習面でのサポート,専門家による心理的負担へのアプロー チといった個々に対応した介入の必要性が示唆される。

 

軽度難聴者の補聴器装用は46.7%にとどまっていた。

中等度難聴者の92.0%が補聴器

高度・重度難聴 者の 91.8%は人工内耳(一側補聴器を含む)を装用

 

有効回答89のうち

聞こえにくくて不便だと感じる教科がある…63件(70.8%)

うち、英語学習が59件(66.3%)、音楽が45件(50.6%)。体育が20件(22.5%)、つけてられないもんね。

音楽は高度・重度難聴者の支障の訴えが多くみられた。

(サイトより引用 情報元:高岡正様)

実は中等度難聴者の92%、軽度難聴者でも半数近くが補聴器装用しているというのにびっくりしました。

半世紀前とは全然違うというのが実感です。オガワは60dB近い難聴でも、小学2年までほっとかれてたと思います。

聴覚スクリーニングのもたらした影響なんでしょうか。

高度・重度難聴者の7割近くが補聴援助システムを使用しているというのには、ちょっと安心しました。高価な機器ですが、必要な人にはだいたい行き渡っているのかな?

 

あと、補聴機器を通した結果、英語も音楽も、聞こえる人と同じようには聞こえていないはずです。

聞き取り環境の整備、視覚情報の充実など、まだまだ課題があるようです。

「伝える」ことについて、専門知識のある教師が充実することを願います。