聴覚障害者、補聴器使用でもバスなど免許容認へ 警察庁方針(日本経済新聞10/22)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG21HBJ_S5A021C1CR0000/
警察庁は22日、補聴器を使用する聴覚障害者に、バスやタクシーを運転できる第2種免許の取得を認める道路交通法施行規則の改正案をまとめた。補聴器を着けて一定の聴力があることを条件とする。一般からの意見公募を経て来年4月に施行する予定。
今回の改正で、聴覚障害者はすべての種類の免許取得が可能になる。
(サイトから引用)
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聴覚障害者の職域拡大に繋がる、大きな前進です。
全国的に、補聴器・人工内耳使用者は増加傾向にあります。
団塊の世代が高齢化していることの反映ではないかと思われます。
高齢に伴い聴覚低下に至る方が多いことが知られています。

例)一般高齢者75歳以上の純音聴力
AUDIOLOGY JAPAN Vol. 39 (1996) No. 6 P 722-727
柳田 則之, 中島 務, 草刈 潤, 伊東 善哉, 市川 銀一郎, 山川 卓也 , 鳥山 稔, 岡本 牧人, 稲福 繁 , 齋藤 春雄, 副島 宏美
https://www.jstage.jst.go.jp/article/audiology1968/39/6/39_6_722/_article/-char/ja/

特に二種免許は、高齢者の割合が高いです。
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平成26年末の運転免許(全体)保有者数
         65歳以上16,389,380人 約20%
  大型二種免許 65歳以上  434,070人 約44.0%
  中型二種免許 65歳以上  469,374人 約58.0%
  普通二種免許 65歳以上  80,141人 約36.3%
※大型二種免許所持者は、中型・普通の二種も運転できる。
 普通二種の保有数、割合が少ないのは、平成19年施行の道交法改正で、従来の普通免許が中型免許(8トン未満)に適用されるようになったからです。
(参考)運転免許統計 平成26年版
http://www.npa.go.jp/toukei/menkyo/index.htm
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能力がありながら、聴覚低下のためにやむなく二種免許を返上された方も多いのではないでしょうか。
近年は補聴器や人工内耳、補聴援助機器(ALD)の向上、車内の静音化等で、活用可能な環境が広がっています。
今回の二種免許の補聴器条件緩和は、こうした社会状況にも適したものです。
高齢者で聞こえにくくなった人が、安心して能力発揮できるようにすることが、労力の確保につながります。経済発展のためにも重要な施策であると期待しています。

もちろん若い聴覚障害者にとっても、職域選択の拡大につながります。

ただしこの日経さんの記事、おかしいです。
「今回の改正で、聴覚障害者はすべての種類の免許取得が可能になる」わけではありません。
補聴器条件を満たさない聴覚障害者は、これまで通り中型・大型免許や二種免許等を取得できないのですから。