韓国の孔枝泳さんの新刊「トガニ」
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20120712-OYT8T01007.htm
韓国のミリオンセラー作家、孔枝泳(コンジヨン)さん(49)の新刊『トガニ』(新潮社、蓮池薫訳)は、聴覚障害を持つ子供らが、学校で校長や教員から性暴力を受けていたという現実の事件をもとに書き上げられた小説だ。
映画化もされ(日本では8月公開予定)、昨年公開された韓国では世論を大きく動かし、障害者や子供に対する性暴力への処罰を強化する法改正案の提出、可決へとつながった。

執筆のきっかけは、校長らに執行猶予がついた控訴審判決を伝える、小さな新聞記事だった。〈軽い量刑が手話によって伝えられた瞬間、法廷は聴覚障害者の発する異様な叫びでいっぱいになった〉
「その一文を読み、鳥肌が立ったんです。彼らの悲鳴が聞こえたような気がして」。疑問もわき上がる。「なぜこんな大きな罪が、結果的には何もなかったことになってしまうのか」
その謎を解き明かそうと何度も現地に足を運び、多くの人から話を聞いて作り上げた物語は、衝撃的な内容となった。教育者は無力な生徒を自らの欲望のままになぶり、告発した主人公らの前には、地縁、血縁、そして権力の壁が立ちはだかる。読者は「怒り」の感情なくして読み進めることができないはずだ。
「皆に一緒に怒ってほしいと考えていました。事件のことを知れば、人々は放っておかないはずだと」
「トガニ」とは韓国語で「るつぼ」という意味だ。
(サイトから引用)
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聴覚障害者の怒りと苦しみを共有いただいたのですね。
被害を受けた子どもたちは、たとえ心の傷は消えなくても、共感する人の存在に、どんなにか救われたでしょうか。
トガニ: 幼き瞳の告発/新潮社

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