聾(つんぼ)(和漢三才図絵の項目)
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和漢三才図絵 巻第十 人倫之用 四百六十八
聾(つんぼ)
 和名 みみしい
    俗につんぼという
つんぼとは耳が声を聴きとることができないのである。中国古代の字典「釈名」によると、聾とは籠である。もうろうのうちにあるように、聴いても察することができないことを言う。
龍の耳は聴く力がない、と伝えられているため、聾の字は龍の字に似せて作られたのである。


瘖瘂(おうし)
 和名 おうし
吃(どもり)
 和名 ことどもり

おうしとは「話すことができない」ことである。哀れむべきは、聞こえないためにおうしとなる者がいる。また、だんだん成長するのに応じて話すことができるようになる者もいる。
垂仁天皇の王子、ホムチワケ皇子の例では、年が30才になっても話すことはなかったというが、白鳥を見て初めて話すようになったという。
どもりとは、重ねて話してしまうことである。口でなめらかに話すことができないのである。小児がひょうたんやとっくりで水を飲むと、話し方がたどたどしくなるという。また、多くはどもる人の話し方のマネをすると、伝染るのである

(サイトより引用 翻訳文責・オガワ)
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聾、瘖瘂、吃等、いずれも差別用語ですが、史料上の読み方ですので、そのまま使用しています。
瘖瘂(おうし)のイラストは、
乞食(和漢三才図絵 巻第七 人倫部 三百六十一)(195/718ページ)と大差ないですが、右手の棒で左手の鉢状のものを叩いて音を出すようになっていたらしいですね。実在のモデルに写生していたのでしょうか、実用に迫られて使っていたことが伺えるのではないでしょうか。

一方、聾のイラストがないのは、瘖瘂と同じ生活レベルであったため、イラストが不要だったのでしょうか。
同じく巻第十 人倫之用 四百六十五(247/718ページ)にある「盲人」「瞽女」と比べると、盲人・瞽女は三味線等を持ち、身綺麗な様子をしているのとえらい違いであることがわかります。もっとも職業についてなかった方々はほとんど出てこないのですが…。

当時の障害者の状況が伺える、貴重な画像ですね。

和漢三才図会 (わかんさんさいずえ)は、1712年(正徳2年)頃出版されたそうです。300年近く前です。
300年たって、当時と比べると、聞こえない人たちも最低限度の生活が保障されるようになってきました。
最低限度の情報保障環境が整うのには、また300年待たなければならないのでしょうか???