山根です。
今回のテーマは
「背中の痛みや不快感の原因」です。
背中に感じる様々な違和感
ピリピリ感、ゾワゾワ感、圧迫感、張り感。
背中は特に、多種多様な症状が現れる場所で
その原因も人それぞれ違います。
そして、背中に関してはこれらの症状を
「年のせい」
「疲れが溜まっている」
と片付けてしまうのは危険です。
今回はその理由と、背中に不調が出やすい人の特徴について
まとめておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
本日の内容はこちらの動画にまとめてあります⇧
すぐ病院に行くべきサインを見逃さないで！
体の不調には、レッドフラッグという基準があります。
これは、ざっくりいうと「すぐ病院に行くべきサイン」です。
正直言って、医療の領域ではない整体師は
ここら辺の知識に乏しいケースもあります。
ゴッドハンドを名乗るケースは特に要注意です
自身の身の安全のためにも
しっかり医療との棲み分けができている整体院を選びましょう。
医学的レッドフラッグとして警戒すべきは、
50歳以上での初発、安静時痛や夜間痛、
発熱・体重減少・下肢筋力低下などの随伴症状、
そしてがんやステロイド治療の既往歴です。
また骨折のリスクも見逃せません。
転倒や尻餅後の背中の痛み、起き上がる時の鋭い痛み、
骨粗鬆症の既往がある場合は要注意です。
特にご高齢の方は、気づかないうちに骨折していることも珍しくありません。
当店にも７０歳を超えるお客様に多くご利用いただいておりますが、
実は折れていたというケースは本当に少なくありません。
症状が2週間以上持続する、夜間痛や安静時痛がある、
神経症状を併発している、日常生活に著しい支障をきたしている
この場合は、迷わず専門医を受診してください。
自律神経の乱れは、背中に違和感を引き起こす
背中の違和感やこりの原因として見落とされがちなのが、
背骨に沿って走る自律神経の影響です。
実は、背中の不調と心の状態には深い関係があるのです。
交感神経は胸椎（T1-T12）から分岐し、
背骨周辺には交感神経幹と呼ばれる神経の束が走行します。
現代女性が日常的に感じるストレスは、この交感神経を優位にし、
筋緊張を増加させて背中の違和感につながります。
まさに「心の緊張が体の緊張を生む」メカニズムといえます。
一方、副交感神経は脳幹と仙髄から出る神経で、
リラックス時に優位となり筋肉を弛緩させる働きがあります。
しかし慢性的なストレス環境では、
この自然なバランスが崩れてしまいます。
興味深いのは、慢性的なストレスにより
自律神経バランスが崩れがちと言われることです。
つまり、背中のケアには筋肉へのアプローチだけでなく、
心身のバランスを整える視点も欠かせません。
背中の声に耳を傾けることは、実は
自分の心の状態を知る大切なバロメーターでもあるのです。
頭が前に出ている人は、背中が常に緊張している
スマートフォンやパソコンが手放せない現代、
私たちの頭は知らず知らずのうちに前方に突き出し、
背中の筋肉は常に緊張状態に陥っています。
この「前方頭位姿勢」こそが、
多くの現代人が抱える背中の違和感の根本原因です。
特に女性は、筋肉量が少ないため
背中に違和感が出やすいと言われています。
前方頭位姿勢は、頸椎前弯の増加と
上部胸椎の後弯増強を引き起こします。
頭が前に出ることで、重い頭部を支えるために
背中の筋肉が過剰に働き続けなければならないのです。
日本人の3～5割がこの問題を抱えていると
推測されており、もはや現代病といっても過言ではありません。
そして、背中に影響するのが以前もまとめた
「上部交差症候群」という現象です。
デスクワーク特有の筋バランス変化により
胸部筋群と後頭部筋群の過緊張、
そして前頸部筋群と肩甲骨周辺筋群の
筋力低下が同時に起こります。
これは単なる姿勢の問題ではなく、
筋肉システム全体の機能不全です。
防御反応として始まった代償パターンが、
やがて新たな姿勢習慣として定着してしまう。
これが現代人の背中の悩みが長期化する
理由といえるでしょう。
より詳細な内容は、ぜひYouTubeをご視聴ください。
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