山根です。
今回のテーマは
「姿勢改善と、動作に大切な3つの感覚」です。
「背筋を伸ばして！」
「胸を張って！」
いい姿勢を取ろうとすると、必ず聞くこの掛け声ですが、
「少し意識しただけで簡単に姿勢は変わらない！」
これは誰もが実感しているのではないでしょうか？
では、どうすれば根本的に姿勢が変わるのか。
答えは「感覚」です。
人は、受け取った感覚をもとに姿勢を決めます。
その感覚は、主に視覚・体性感覚・前庭覚の3つです。
この3つの感覚は、まだ歩けない中から成長していく
幼児の発育にも大きく影響する感覚で、
私たちは生活の中常にこの感覚を頼りに姿勢をつくり、
動作を行っているのです。
ですが、
体に不調を抱えている人や姿勢が悪い人は、
この感覚に問題がある場合があるのです。
そこで今回は、姿勢改善に大切な3つの感覚について
掘り下げています。
今現在何かしらの不調を抱えている、もしくは
姿勢の悪さがなかなか改善しないという方は
ぜひ最後までご視聴ください。
本日の内容はこちらの動画にまとめてあります⇧
人の姿勢は、3つの感覚によって決められている。
いい姿勢を保つためには、
実は3つの感覚システムが連携して働いています。
まず「視覚」は、水平線や垂直の基準を認識し、
移動速度を把握する役割を担います。
次に「体性感覚」では、筋肉や関節の位置・動きを感知し、
どこに力が入っているかを察知します。
そして「前庭覚」が頭の傾きや体の傾斜を感知し、
重心の位置を調整しているのです。
この3つの感覚が協調することで、
私たちは空間での自分の位置を正確に把握できます。
つまり、美しい姿勢は単に「背筋を伸ばす」だけでなく、
これらの感覚を統合して体が自然にバランスを取る能力に
支えられているということ。
現代の生活ではこの感覚統合が乱れがちですが、
意識的にこれらの感覚を整えることで、
より自然で美しい姿勢を手に入れることができます。
感覚の微妙なずれが長期にわたると、様々な不調を引き起こす
感覚のミスマッチが引き起こす体の不調は、
私たちが想像している以上に深刻で多岐にわたります。
長期的な警戒モードが続くと、
まずめまいやふらつきが現れます。
これは前庭覚と視覚の情報が一致しない時に特に顕著です。
次に吐き気や嘔吐といった症状も見られ、
乗り物酔いがその典型例で、
視覚情報と前庭覚の不一致により
自律神経が乱れるのです。
さらに、バランス感覚の低下により体が緊張し、
バランス反応が鈍くなります。空間失調では
不安感や恐怖感が生まれ、身体の安定性に対する不安から
心理的ストレスが生じます。集中力の低下も見られ、
脳のリソースが使われることで他の認知機能が低下してしまいます。
私たちは本来、視覚・体性感覚・前庭覚の
3つの感覚情報を駆使して空間に位置しています。
しかし、この情報が不十分だったり、
ミスマッチが生じた場合、
体は「警戒モード」に入ってしまいます。
意外にも、こうした体の不調は
私たちの身近な経験と深く関わっているのです。
運動でいろんな感覚を刺激する習慣を！
現代生活では、デスクワークや画面を見つめる時間が長く
3つの感覚システムが十分に機能しなくなりがちです。
そこで重要なのが、感覚を刺激する活動を取り入れること。
自然の中でハイキングや登山を楽しむことで、
不安定な地面を歩くことにより前庭覚が鍛えられ、
遠くの景色を眺めることで視覚機能も活性化されます。
室内では、ヨガのような多様な動きが効果的です。
さまざまなポーズを通じて体性感覚を刺激し、
バランスを取りながら行う動作が前庭覚を養います。
これらの活動は単なる運動ではなく、
感覚統合を促進する「脳のトレーニング」といえるでしょう。
忙しい日常の中でも、階段を使う、歩く速度を変える、
目を閉じてバランスを取るといった小さな工夫から始められます。
体が本来持つ美しいバランス感覚を取り戻すことで、
自然で凛とした姿勢が身につくのです。
YouTube内では、それぞれの感覚についてより深掘りをしています。
より詳細な内容は、ぜひYouTubeをご視聴ください。
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