つづきです
そして、すぐに笑顔でヨシノリが出てきて
店の2階に案内された。
2階は6畳の和室で小さな折り畳みのちゃぶ台が置いてあった。
ヨシノリ『まあ、適当に座ってよ』
なんじゃい!!!!いきなりタメ口かよ!!!!
オイラはお前の子分じゃね~よ!!!!
と、かなりムカついたが
さっきの客引きの女がビールを持ってきたので
とりあえず、座った。
ヨシノリが座りビールをオイラのグラスに注いだ。
オイラもヨシノリに注いでやった。
お互い無言のまま、一口飲んだ・・・・温かった。
ヨシノリ『一昨日は、突然申し訳なかった。
実は・・・・・カクカクシカジカ』
と話始めた・・・・
どうやら、ヨシノリの方も、オイラと同じ状況らしく
隣町のオイラのおかげで組織の幹部から
ダメだと言われていた。
オイラも、なんとなく、気持ちは分かったのと
自分が他の組織からそう思われていたのを知って
気分が良く、調子に乗って話を聞いてやる事にした。
オイラ『それで?本題は?金を借りにきたんか?』
ヨシノリ『イヤ・・・その逆で・・・・金を回したい』
と言って、ヨシノリは紙袋を出した
中には壱万円札が2000枚入っていた
金を融資するから、金利をくれという事だ
つまり、オイラの金主になるということだが・・・
オイラ『おっ、レンガ2個?そっちの組織で
回せるだろ~~?金融屋はそっちの方が
本職じゃね~か。こっちじゃ、ピンハネされるぞ』
ヨシノリ『いや、この金の事は誰も知らない・・・』
詳しく話を聞くと、
ヨシノリの兄貴は飛んでもない奴らしく
2000万あると知ったら
全額持っていかれるそうだ。
同じ組織なら筒抜けになるので
預けた1時間後には、兄貴分の手元に渡るそうだ。
そういう理由もありヨシノリは組織にはナイショで、
色々とやっていて この金は競馬で儲けた金だった。
そこが、オイラとは、やはりチョイと違う・・・・
現金を目の前にしているので、正直ヨシノリの話なんか
半分も聞いていない。
生まれつき、金に激しく弱いオイラ・・・・・・
この頃、オイラは、競輪場でノミ屋と闇金で小銭を稼いでいた。
闇金といっても、せいぜい貸し出す金なんて
10万、20万だ。それに利息もかなり良心的だったし
顧客を潰さないように、返済も待ってやったりもしていた。
闇金のノウハウは持っていたが、2000万だと
大口の顧客が必要だ。
どうやって、この銭で儲けるか・・・しか頭になかった。
そして、前からやってみようと思っていた事が
頭に浮かんだ・・・
オイラ『とりあえず、そっちの金融屋の客名簿もってきて
それからだな・・・・・悪い様にはしないから・・・』
ヨシノリに利息をいくら払うとか、こちらが何%もらうとか
すでに、どうでもよかった。
ヨシノリの組織の闇金の顧客ごと
全部もらうつもりでいた。
ヨシノリ『わかった。』
と言ったヨシノリの顔が
本物の顔になっていた。
ヨシノリも金を見せてしまったので
オイラの話に乗るしかないのが現実だった。
仮にバレても、オイラは痛くもないし
ヨシノリが、自分の組織にバレても
オイラの兄弟にしてしまえばいいと
軽い考えでいた。
オイラ『じゃあ、そういうことで・・・・』
と言い、金は置いたまま
ポケベルの番号を教えて裏口から出た。
外は真夜中だったが、
ピンクの蛍光灯が辺りを明るくして
相変わらず、男どもがウロウロしていた
そんな中に紛れ込むように歩いて帰った・・・
一週間後、ヨシノリからのポケベルが鳴った。
つづく