つづきです
翌朝から二日酔いの二人で
新しい金融屋が開店した
まずは、顧客を獲得するのに
ヨシノリの持ってきた借用書から半分と
多重債務者の名簿から半分の奴らに
葉書を送ったり、FAXで広告を流したりした
そんな事を1~2週間していると
そこそこ、ひっかかってくる
闇金に金借りに来る客なんて
クセのある奴ばかりだが・・・・
始めたばかりにしては滑り出しは良かった。
ヨシノリは金主なので、
一切、手伝わないし、事務所にも顔をださない
なんとなくだが、オイラがヨシノリの若い衆みたいで
腹がたったが、そこは、金を持っているかどうかの問題で
どうにもならない現実だった。
ただ、ひっかかるのは
どうしてオイラなのかという事だ
たかだか2、3回会っただけで
2000万もの金を預けるほどの信用は無い
持ち逃げされても、文句は言えないだろうし
ただ、オイラも持ち逃げするつもりは、全くなかった。
なぜなら、2年~3年、金を回せば
利益だけでも億単位に到達するからだ
まあ、オイラにとってはリスクがほぼ無いので
機会があったら、ヨシノリに聞いてみようと思った。
そんなこんなで
あっと言う間に1ヶ月がすぎた
固定の顧客もチラホラできてきて
焦げ付きそうな客は他の闇金を紹介し紹介料を取った。
大口の顧客は担保で車や手形帳・小切手帳を預かった。
1ヶ月にしては、かなりの利益がでた。
そして、金主であるヨシノリに金利を納める期日がきた
だいたい金主に納める金利は1割だが
ヨシノリは 5%の100万でいいと言った
そのかわり、銀行振り込みではなく
手渡しで毎月くれという条件だ
という訳で、最初の支払いに行った。
オイラ 『今月分だぞ・・・』
そう言って100万の束を渡した
ヨシノリ 『ご苦労様です・・・ぐっちゃん』
ヨシノリは袋から、財布に100枚の万札を押し込み
ヨシノリ 『ちょっと、一杯付き合ってよ・・・・
知り合いの店のママが2軒目を開店させたからさ』
オイラ 『あそう・・・じゃ、ちょっとだけな』
前にも書いたが、
またヨシノリの中学の頃の話が出るのがイヤだったので
すぐに帰ろうと思っていた
しかし、前回と違い、行ったこともない高級な店や
高級な風俗店ばかり入る・・・・
あっと言う間に100万が無くなっていた
時間的に朝方に近づいて、豪遊ツアーも終わり
最後に入ったのが、
朝までやっている『北の家族』という居酒屋だった
そこで、お茶漬けを食いながら
急にヨシノリが話出した・・・・
ヨシノリ 『ぐっちゃんさ~ 中学の時さ~・・・・』
オイラ 『おいおい~またそれ~~??告白の話?
もう、聞いたって・・・・』
ヨシノリ 『いやいや、そうでなくてさ・・・・
中学の時、野球部だったろ?』
オイラ 『あ~?うん、話したっけ?』
ヨシノリ 『いや、オレは、○○中のピッチャーだよ』
オイラ 『!!!!!!!!!!!』
驚いた・・・・・・・何という偶然か・・・・
ヨシノリは、オイラの田舎の隣町中学のピッチャーだった
しかも、練習試合を毎週のようにしていた。
学年が1つ違うが、オイラは1年から試合に出ていたので
良く覚えている・・・試合の時は、お互いラフプレーの
オンパレードで、ヤジもひどかった・・・
オイラはキャッチャーだったので、ホームでのクロスプレイの時は
故意にタックルされたり、必要以上にタッチを強くしたり
今では良い思い出だが・・・・
当時の話で盛り上がった・・・・
しかし、ヨシノリにとっては偶然ではなく
必然的に オイラに近づいたのだった。
つづく