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子どもに再発したことを伝えるかについては、

夫婦で意見が分かれた。

 

主人は、「そのとき」が近くなってから言えばいいと。

知らなければ、その間は普通に過ごせるんだからと。

 

でも、私は早めに伝えたいと思った。

 

私は、「がんになった親」であると同時に、

「がんで親を亡くした子供」でもある。

 

予め知らされていて、生きているときに

言いたいことを伝えられてよかったと思っている。

 

そして、遺された者の人生は長く、

昇華できない悲しみを抱えて生きていくことも知っている。

であれば、「後悔」は少しでも少なくしてあげたい。

 

知っていたら、○○したのに。

知っていたら、○○しなかったのに。

 

こんな気持ちを抱えて、長い人生を歩んでいくのはしんどいと思う。

 

親友は脳卒中で親を亡くしていて、

朝起きたら冷たくなっていたそう。

 

「ありがとう」も伝えられなかった、

と淋しそうに言っていたことを覚えている。

 

ちゃんとお別れをすることができた自分は

恵まれているんだと思った。

 

だからこそ、正直に、早めに伝えたいと思った。

 

 

↓つづき↓