逆子の直し方(なおしかた)と、いつから始めるのか (1)逆子が直らなかったら 逆子のお産はリスクが高い
逆子(骨盤位)の場合、経膣分娩(膣を経過して出産する分娩法のこと)ではリスクが高いのです。とくに、初産婦(一度も出産経験がない人)では経産婦(一度でも出産を経験している人)にくらべリスクが高いと言えます。
(一)妊娠中のリスク ・破水しやすくなる
・臍帯脱出になる可能性が通常よりも高くなる
などのリスクがあります。
(二)出産時のリスク (母親の精神的ショック)
急に、骨盤位経膣分娩か帝王切開の選択をせまられることになり、これによる精神的ショックが大きかった場合、
・産後のマタニティーブルー
・育児に関する障害
となることもあります。
(帝王切開が選択された場合のリスク)
赤ちゃん側のリスクとしては、
・新生児一過性多呼吸
などがあります。
また、母親側のリスクとしては、
・術後の肺塞栓症
・次回経膣分娩がおこなえる可能性が減少する
・美容上の傷
・傷の癒着
・母子の愛着形成の遅延
などがあげられます。
(骨盤位経膣分娩が選択された場合のリスク)
逆子の経膣分娩では、胎児で一番大きい頭があとから出ることになります。
このとき、胎児のお腹と胎盤をつないでいる臍帯が、あとから出てくる頭と産道の間にはさまれて圧迫されることになります。
臍帯が圧迫されている時間が長くなると、胎児にとって大きな負担となり、
・胎児の酸素不足
・頭蓋内出血
・新生児仮死の発症
などのリスクが生じることになります。
また、無理な状態で出るときに、
・鎖骨骨折
・上腕骨などの骨折
・上腕神経叢(ジョウワンシンケイソウ)麻痺
などをおこすこともあります。
このように、逆子(骨盤位)における分娩は頭位分娩に比べて約30倍の危険性があると言われています。
(2)逆子の鍼灸治療をいつからするのか 1.妊娠初期(1週目~15週目、妊娠4ヶ月まで) 2.妊娠中期(16週目~27週目、妊娠5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月まで) 逆子の頻度は、妊娠中期では40%~50%といわれています。
妊娠26週を超えても逆子の場合は、赤ちゃんの背中があるほうを上にして横向き(側臥位)で休むとよいでしょう(詳細は自宅でできる逆子治療の章の「逆子と胎動、側臥位(側臥位)」を参照してください)。
この時期では、特別な事情がない限り、胎児が活発に動ける状態なので、あまり心配する必要はないといわれています。
3.妊娠後期(28週目以降、妊娠8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月) 妊娠中期の逆子が、この妊娠後期になると、逆子の頻度が3%~5%と自然に直り減少すると言われています。
一般的には、28週か少し前に「逆子ですね」と告げられ、そして、そのときに「だいたい出産までに自然に直ることが多いので、あまり心配しなくてもよいので、しばらく様子をみましょう」と告げられることが多いようです。
この妊娠28週目以降で1日でも早い時期が、逆子の鍼灸治療を開始する絶好のタイミングになります。
このときに、鍼灸逆子治療を、産婦人科の医師や助産師さんに紹介されたり、インターネットで調べたりして開始できれば、正常な状態になる可能性が高まります。
このタイミングで何も知らずにいた場合、妊娠32週目頃の妊婦健診でも逆子が治っていない状態がわかると、今までとは違い、逆子の積極的な矯正法・逆子のリスク・帝王切開の説明を受けることになり、精神的なショックを受けることにもなりかねません。
一般的には、逆子が直っていない場合、34週目~35週目頃に、37週目頃の予定帝王切開の日程が決められることが多いようです。
この時期の妊娠32週目から遅い妊婦さんでは36週目前後で、あわてて鍼灸逆子治療を受けることを決意されるのは、このためかも知れません。
このとき、いつも残念に思うのですが、「どうしてもっと早く治療できなかったのか」ということです。
しかし、この時期でもあきらめてはいけません。まだ逆子が直る可能性はあります。理由は、逆子鍼灸治療で矯正される可能性は低くなりますが、逆子鍼灸治療開始時期が40週目頃という事例があるからです。
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