藤原洋のコラム -12ページ目

~電気自動車による新たなモビリティ社会デザインコンテストの審査委員長に就任~

 

 2022年1月24日に一般社団法人 電気自動車普及協会(APEV)(https://www.apev.jp/)主催の「国際学生“社会的EV”デザインコンテスト2022」の記者発表会を行いましたので、今回はその話題を提供させて頂きます。同協会は、来るべき低炭素社会を先導するために2010年6月29日に創立され、私は、当初から理事を務めさせて頂いております。当時は、EV(電気自動車)はまだまだ先の未来の話だと受け止められていましたが、その後、日本の自動車会社が加入し、今日に至っています。同協会の創立に関わったことで自動車業界とのパイプ作りができ、CASE時代における当社の事業拡大にも大きくにも役立っております。

 APEVは2013年から2019年まで計4回、東京モーターショーの開催時期に合わせ2年毎に「国際学生EVデザインコンテスト」を実施してきましたが、世界に蔓延しているCOVID-19への対応として、2021年は中止し、2022年に大幅にリニューアルした第5回を開催することとなり、このたび、その記者発表会が以下のようにオンラインで開催されました。私は、以下の審査委員メンバーで構成される「国際学生“社会的EV”デザインコンテスト2022」審査委員会の委員長を務めることになりましたので、記念講演をさせて頂きました。

 

■審査委員会メンバー

◎審査委員長:藤原洋:APEV 理事、株式会社ブロードバンドタワー代表取締役会長兼社長CEO、株式会社インターネット総合研究所代表取締役

◎審査委員:(敬称略、50音順)

安藤忠雄:建築家、東京大学特別栄誉教授

井原慶子:Future株式会社CEO、カーレーサー、日産自動車株式会社 独立社外取締役

ジャン・ファン:広州自動車グループデザイン担当副社長

竹岡圭:モータージャーナリスト、日本自動車ジャーナリスト協会副会長

松本博子:女子美術大学理事副学長研究所長芸術学部デザイン・工芸学科教授

パトリック・ルケモン:デザイナー、元ルノーデザイン担当副社長

脇田玲:アーティスト、慶應義塾大学環境情報学部教授

田嶋伸博:APEV代表理事、株式会社タジマモーターコーポレーション代表取締役会長兼社長/CEO

 

 

★日時:2022年1月20日(木)14時~16時

★参加者:報道関係者、学校関係者、協賛社、APEV会員

★Microsoft Teamsによるオンライン会議

1)開会挨拶:鈴木正徳APEV会長(元経済産業省製造局長)

2)APEV及びデザインコンテスト2022の説明:

事務局長荒木恵理子APEV理事、実行委員長山下敏男APEV理事

3)講演「モビリティ×ITの観点から見た2040年の社会デザイン【創造】」

審査委員長藤原洋APEV理事

4)パネルディスカッション

「モビリティ×ITの観点から見た2040年の社会デザインと人材育成」

登壇者:協賛4社(MONET Technologies、Dell Technologies、日本IBM、日野自動車)+藤原洋(司会:山下敏男)

5)閉会挨拶:田嶋伸博APEV代表理事

 

■鈴木正徳会長挨拶抜粋

 昨年6月に会長に就任し、「未来の子供たちのために、美しい地球を残したい」という福武總一郎名誉会長の理念のもと、活動しています。2010年には経産省のEV担当としてクリーンエネルギー自動車の普及に関わりました。COP26で確認された合意に基づき、「1.5℃目標」達成に向けて、あらゆるステークホルダーの益々の努力が求められています。国際ルール面でも検討が進んでおり、今年プライム市場で求められるTCFDガイダンスでは、自動車会社について、Well-to-Wheel、燃料を製造し、車に搭載し、使用するところまでをCO2排出の情報開示として推奨しています。自動車業界も100年に一度の大変革期を迎えて、ビジネスモデルの革命が求められています。今回で第5回目を迎えるデザインコンテストは、大きく変わる自動車産業の方向性を鑑み、これまでのEVのデザインをメインとしたコンセプトを大幅に変え、「2040年の社会デザインをメインとした中でのEVの役割・デザイン・ユーザビリテイ」を考えるコンテストとしました。また、作品を集め、評価するだけではなく、ワークショップの開催を伴い、中長期的な視点で大きく変貌する時代を担う人材育成を行いたいと考えています。

 

■APEV及びデザインコンテスト2022の説明

 事務局長 荒木 恵理子及び実行委員長 山下 敏男が資料により下記項目を説明し、その後参加者との質疑応答を行いました。

 APEV紹介、社会的EVデザインとして融合型人材「アーキテクト」の素養と融合型人材「アーキテクト」の役割について説明があり、コンテストの内容と全体日程についての説明がありました。

 

■講演「モビリティ×ITの観点から見た2040年の社会デザイン【創造】」

 私は、首記テーマで、審査委員長として以下の講演を行いました。以下にプレゼンテーション資料からの抜粋を示します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■パネルディスカッション 「モビリティ×ITの観点から見た2040年の社会デザインと人材育成」

デル・テクノロジーズ株式会社クライアント・ソリューションズ統括本部 アウトサイドスペシャリスト部長 中島 章様・日本アイ・ビー・エム株式会社Business Transformation Consultant,IBM Client Engineering 中山 透様・日野自動車株式会社中長期商品戦略部 商品戦略G小野 翔吾様・MONET Technologies株式会社事業本部 事業企画部 担当部長 鈴木 彩子様、審査委員長 藤原 洋、司会:実行委員長 山下 敏男

以上の登壇者の方々が下記の内容でプレゼンテーションとコメントを述べ、最後に参加する学生さんへの期待を述べました。

1. 各協賛企業様による事業目的や取り組まれている課題及び協賛に向けての思い

2. 2040年の社会デザインに不可欠なものは?

3. 2040年をリードする人材・教育に関する期待・課題

 

■閉会挨拶:田嶋 伸博 APEV代表理事

 2010年にベネッセホールディングスの福武總一郎現名誉顧問と、地球温暖化防止にはEVの普及が必要という思いで当協会を立ち上げた。昨今は世界的にEVが本格的に普及し、当初の目的は達成されつつあります。 これからはCASEやMaaSに代表されるように社会とのつながりが重要になっています。そのような状況の中で今日は藤原理事からITを軸にした先進的なお話や協賛企業様から取り組みの発表がありました。今回コンテストを大幅リニューアルし「社会的EV」を提案してもらう事になった趣旨をご理解いただき、報道をお願いします。協賛企業様と学生さんの参加をお待ちしています。

 

【コンテスト概要】

■名称:国際学生“社会的EV”デザインコンテスト2022

【社会的EVとは】『EV即ちモビリティが社会との関わり方の中で、パブリック/パーソナル双方に対し進化・貢献すること』を本コンテストでは社会的EVと定義する。

■目的:社会デザインとEVの可能性の研究を通して、次世代を担う融合型人材を育成

当コンテストは融合型の人材をアーキテクトと呼び、このアーキテクトの育成こそが本コンテストの目玉である。アーキテクトは、クルマを取り巻く専門職に留まらず、デザインやエンジニアリングの範疇を超え、ビジョンと洞察力を有する人材を指す。

■課題:“社会デザインとEV”2040の提案

■応募要項:

1)2022年4月時点で18歳以上の学生(1名もしくはチームも可)

2)エントリー費:無料

3)学校をまたがるチーム編成も可(学校をまたがるチームを作りたい場合は主催者が相談に乗る)

4)参加者は主催者が指定するSNSに登録し、各種案内にタイムリーに回答できる

5)作品は英語を基本とする(母国語を併記することは可)

6)15歳〜17歳のオブザーバー参加も合わせて募集。尚、オブザーバーは「コンテストSNS、ワークショップ、最終審査&表彰式」に参加し関係者とコミュニケーションを行うことが出来る。

 

■審査基準:

1.オリジナリティ:独自の社会背景の考察が高いレベルであり、かつ提案されるアイデアやストーリーが独創的で魅力的であること

A)社会課題の考察が的確かつリアリティがある事

B)解決策のコンセプト・新しい技術やストーリーそしてビジョンが明快であること

2.デザイン:時代性・社会性を反映し魅力的であり、且つ実現の可能性を秘めていること

3.プレゼンテーション力:プレゼンテーションの表現力、説得力が高い

*応募者自身のオリジナル作品で、国内外で未発表であること

 

■体制:

◎主催:一般社団法人電気自動車普及協会(APEV)

◎後援:環境省、経済産業省、国土交通省、公益社団法人自動車技術会、東京大学大学院情報学環、東京都、一般社団法人日本自動車工業会(申請中50音順)

◎協賛:

・1次協賛:(50音順)  カーデザインアカデミー(ブランド名)  CCCマーケティング(株)  デル・テクノロジーズ(株)  日本アイ・ビー・エム(株)  日野自動車(株)  (株)ベネッセホールディングス  MONET Technologies(株)  (株)ワコム

・2次協賛:募集中(〆切7月末)

 

■授賞:

◎最優秀賞副賞20万円+賞状

◎経済産業大臣賞、国土交通大臣賞(副賞各10万円)+賞状

◎協賛団体賞:協賛団体から提供される物品等+賞状

 

■組織:

EVデザインコンテスト実行委員会

◎委員長:山下敏男APEV理事、INTERROBANG DESIGN株式会社代表、首都大学東京客員教授)

◎副委員長:有馬仁志APEV理事、有馬マネジメントデザイン株式会社代表取締役社長、横浜スマートコミュニティ代表

◎事務局:一般社団法人電気自動車普及協会(APEV)

 

■概略日程:

2022年1月20日:記者発表会@オンライン

2022年2月初旬:エントリー開始

2022年3月下旬:プレワークショップ開催

2022年5月上旬: エントリー締切

2022年6月上旬: 一次作品提出締切

2022年6月下旬: 一次審査結果発表

2022年7月上旬: ワークショップⅠ開催

2022年8月上旬: 二次作品提出締切

2022年8月下旬: 二次審査結果発表

2022年9月下旬: ワークショップⅡ開催

2022年10月下旬: 最終審査&表彰式及び APEV シンポジウム開催*

*東京モーターショー(2022年は開催せず)に代わりCEATEC2022と連携を行う

 

●おわりに

 今回、自動車業界のEV化、デジタル化が一気に進む気配が出てきました。2010年の創立から関わってきた電気自動車普及協会において、カーデザインではなく、社会システムデザインを、今回、私からメインスポンサーをお願いした、MONET Technologies社(ソフトバンクとトヨタ自動車の合弁企業としてスタートし、ほぼ日本の全自動車会社が参加)と連携して本プロジェクトを推進してまいります。今後、MaaS(Mobility as a service)、コネクテッドカー、自動運転などの分野でもビジネスチャンスを見つけていきたいと考えております。

 

2022年1月26日

代表取締役会長兼社長CEO
藤原 洋