藤原洋のコラム

 

 今年で29回目となるインターネット・テクノロジーの最大イベントINTEROP TOKYO 2022(展示会とセミナー)が、去る6月15日(水)から6月17日(金)までの期間で開催されました。私は、日本のインターネットの商用化元年の1994年から開催されている当イベントに、連続29年間登壇しております。

Interop Tokyo 2022

 

●私は、オープニングセレモニーを含む、以下の4つの場面に登壇しました。

 

①    オープニングセレモニー

 INTEROP TOKYO実行委員長の村井純(慶應義塾大学)教授、併設イベント デジタルサイネージジャパン実行委員長の中村伊知哉iU(情報経営イノベーション専門職大学)学長と、主催者代表として私の3人が挨拶をさせて頂きました。私からは、新型コロナウイルスの感染症拡大でイベントの在り方が問い直されていること、今回はリアルとバーチャルのハイブリッド開催として、リアルならではの熱気を感じる、ホンモノの展示物を観る、開発者と対話する、また、リモートから講演会に参加できるというハイブリッド価値を提供するイベントとなったことについて、お話させて頂きました。

 

 

②    D1-0106.15(水) 10:30-11:10 展示会会場

『デジタル田園都市国家構想応援団の取り組み~デジタルテクノロジーで地方を呼び起こす~』

 私は、単独での講演を行いました。展示会会場では、立見席となる熱気ぶりでした。そこには、岸田政権が標榜する、「新しい資本主義」の新成長戦略の中心をなすということで、同国家構想への高い関心が伺えました。同構想の4つの骨子とは、すなわち、(1)デジタル基盤の整備、(2)デジタル人材の育成・確保、(3)地方の課題を解決するためのデジタル実装、(4)誰一人取り残されないための取組を行う施策があり、補正予算として5.7兆円が準備されており、5Gの早期展開(2023年度までの90%カバー)、10数か所の地域データセンター基盤整備、光ファイバインフラ整備として2030年までに99.9%カバーを実現することを目標としていること。(2)については、地域デジタル推進人材を2026年度までに230万人を育成・確保すること。(3)については、ハブ経営人材を100地域に展開し、2024年度までに1000自治体が取り組むこと。(4)については、スマホの使い方が分からない人などを支援するデジタル推進委員を2022年度1万人確保してスタートするとしていること。この政府方針に従って、私が代表理事を務める一般社団法人デジタル田園都市国家構想応援団は、これら4つのテーマの実現するために実行主体となる自治体向けに支援する団体であると述べました。

 

 

③    KA1-0406.15(水) 12:30-13:10 RoomKA 基調講演

 『モビリティ×インターネットが創る未来~MONET Technologies vs APEV対談~』

 上記テーマで、MONET Technologies株式会社 取締役/ ソフトバンク株式会社 先端技術研究所 所長 湧川隆次氏と対談形式の基調講演を行いました。MONET Technologiesは、ソフトバンク、トヨタ自動車、ホンダ、日野自動車、いすず、スズキの合弁会社です。今回は、私から社会課題解決のためには自動車業界のCASE(Connected:コネクテッド、Autonomous:自動運転、Shared & Service:シェアリング/サービス、Electric:電動化)が鍵を握っていること、環境問題の解決には私が理事を務める一般社団法人電気自動車普及協会としてEV(電気自動車)の普及が重要であることについて、述べました。続いて、湧川氏から日本全国でMaaS(Mobility as a Service)を展開し、既に40自治体に対して、自動車をはじめとする様々なモビリティの移動情報を統合、新たなサービスを生み出し、利用者に新たな付加価値をもたらし未来のまちづくりにも重要な役割を果たしていることについて説明がありました。最後に私が審査委員長を務めることとなった「APEV国際学生“社会的EV”デザインコンテスト2022」について述べ、湧川氏からコメントをもらいました。

 

④    KA2-0806.16(木) 16:30-17:30 RoomKA,RoomKB 基調講演『デジタル社会実現に向けて』

 登壇協力:デジタル庁

デジタル大臣、行政改革担当大臣、内閣府特命担当大臣(規制改革)牧島 かれん氏、

慶應義塾大学教授 村井 純氏と鼎談

~デジタル庁の政策・役割を明確化する!〜

 INTEROP TOKYOは今回で29回目ですが、現職大臣が幕張のイベント会場にお越しになられたのは3回目です。1回目は1996年野田聖子郵政大臣、2回目は2018年野田聖子総務大臣、そして今回2022年に牧島かれんデジタル庁担当大臣にお越しいただきました。

 私からは、8つの質問を出させて頂きました。牧島大臣からは、驚くほど完璧な回答が返ってきました。村井純教授も、有識者としてとてもシャープな発言をされていました。

私から聞いた8つの質問スライドをご覧ください。

 

 

●ブロードバンドタワー(BBTower)とジャパンケーブルキャスト(JCC)による出展と講演

 29回目となったINTEROP TOKYOでは、コロナ禍でリアル出展が中止となった2020年を除き、これまで一貫して幕張メッセの展示会場で最新技術の展示が行われてきました。今回は、BBTowerとJCC合同での出展を行いました。BBTowerは、「ワンストップITソリューション」としてオンプレミスとクラウドを組み合わせたプライベートクラウドサービスを出展しました。また、JCCは、地域DXアプリ「JC-Smart」を出展しました。

出展社講演は、タイトルとして『全産業と地域のDXを加速!~企業・自治体の情報発信を支えるブロードバンドタワーとジャパンケーブルキャスト~』と題してBBTower営業本部 第2営業グループ 渡邊 康登氏が、JCC 営業本部 イノベーションセンター 金澤 卓弥氏が登壇しました。

 

●おわりに

 INTEROP TOKYO2022は、インターネット・テクノロジーの最大イベントでインターネット商用化元年の1994年から始まり、インターネットの最先端技術が集う場となってきました。私にとっても、前半は登壇者として、後半は主催者兼登壇者として、この伝統と革新の中に存在することができたことを大変嬉しく思っております。講演コーナーでは、ウクライナの戦地で破壊された地上インフラを補完したSpaceX社による衛星インターネットインフラStarlinkについての基調講演、また、NTTとスカパーJSATの合弁の衛星間光ネットワークを提供するスペースコンパス社による基調講演、牧島かれんデジタル担当大臣による基調講演などが目を引きました。また、展示コーナーでは日本発ルータースイッチベンダーのアラクサラ社を買収した米Fortinet社とアラクサラ社の合同の巨大ブースが目を引きました。また、当社グループもスペースは小さかったのですが、多くの方にご来場いただきました。来年は、もう少し広いスペースの出展も考えていきたいと思います。

 

2022年6月22日
代表取締役会長兼社長CEO
藤原 洋