こんにちは。せいじょう鍼灸院の草野です。
以前の記事の終わりに、自分では気づけない、そして、たいてい誰も言ってくれない、と書きました。
今日は、その後半の話です。
30代から60代の男性に、最近、見た目について周囲から何か言われましたか、と聞いた調査があります。
何も言われていない、と答えた人は、全体で6割強。
50代前半でおよそ7割、50代後半では7割半ばまで上がります。
年代が上がるほど、言われなくなっていく。
※この調査は年代ごとの人数が40人前後と少ないので、細かい数字は参考程度に見ています。
それでも、傾向としては納得のいく数字でした。
私自身、ここ何年か、見た目について何か言われた記憶がありません。
何も言われていないのは、変わっていないからではありませんでした。
少し古い調査になりますが、化粧品メーカーが夫婦に聞いたものがあります。
妻に、夫のにおいで「年を取ったな」と感じたことがあるか、と聞いたものです。
8割近くの妻が、感じたことがあると答えています。
そして、そのうちの4割強は、本人に言っていません。
言わない理由の上位に並んでいたのが、傷つけたくないから、そして、怒ったり逆ギレされるから、でした。
忙しいから言い忘れた、という話ではありませんでした。
同じ調査に、もう1つ、読んでいて気まずくなる数字があります。
夫の6割強は、自分はケアしていると答えている。
一方で、妻の4割半は、夫はケアしていないと見ている。
同じ人について、家の中で評価が食い違っています。
なぜ言わないのか。
これは、自分に置き換えるとよく分かりました。
別の調査で、40代の男性が言われていちばん傷つく言葉を聞いたものがあります。
1位は「老けてますね」でした。
「器が小さいですね」や「頼りがいがないですね」より上です。
中身を否定されるより、外見の老けを指摘されるほうが刺さる、ということです。
言わない側は、それが効く言葉だと知っている。
だから黙る。
気づかいの結果として、情報だけが届かなくなる。
例外があるとすれば、子どもだと思います。
大人はお世辞を言いますが、子どもは思ったことをそのまま言います。
久しぶりに会った親戚の子に、「おじちゃん、髪が白いね」と言われたことがあります。
悪気がないぶん、こたえました。
ここから先は、仕事の話に少し寄ります。
訪問の現場にいると、私は家族ではない立場で、その家に入っていきます。
だから、ご家族が本人には言えずにいることを、私のほうに話される場面があります。
最近やせてきた気がする、という話であったり、歩き方が変わった、という話であったりします。
言えばいいのに、と思うほど簡単な内容のこともあります。
それでも、毎日顔を合わせている相手にこそ、言いにくい。
近いほど言えなくなるのは、夫婦でも、親子でも同じなのだと思います。
私にできるのは、気になることがあれば、かかりつけの先生に伝えてくださいとお願いすることくらいです。
さて、自分の話に戻します。
誰も言ってくれないという事実を、寂しい話として書くつもりはありません。
言ってくれないのは、たいてい悪意ではなく、気づかいのほうだからです。
ただ、結果として起きていることは、はっきりしています。
50代になると、自分の変化を教えてくれる人がいなくなる。
以前、健康診断の結果を3年分並べて見るようにした、と書きました。
あれと同じことだと思っています。
誰も言ってくれないなら、自分で並べて見るしかない。
鏡は毎日見ているので、比べる相手が昨日の自分になります。
数年前の写真と、今日の写真を並べる。
去年の健診の紙と、今年の紙を並べる。
それくらいしか、方法がありません。
それと、もし言ってくれる人がいるなら、それは相当ありがたいことなのだと、今回調べていて思いました。
言うほうも、覚悟がいる。
言われたときに苦笑いで済ませられるくらいの用意は、しておこうと思います。
また書きます。
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