ボブ・ディランの全曲訳詞に挑戦中「ディラン日記」のコーナー。今週も進めて参ります。ブートレッグ・シリーズ第2集に入っておりまして、エレクトリック・ディランの時代に入って来ております。今回から65年の"Highway 61 Revisited"のアウトテイクに入って参ります。

 

Sitting on a Barbed Wire Fence
"The Bootleg Series Volumes 1-3 (Rare & Unreleased) 1961-1991"(1991)収録

ほぼアドリブで創ったと思われる曲で、アルバムの録音にあたり、バンドの肩慣らし的に演奏されていたものだそうです。

歌詞の中に出て来るクライヴさんとは、コロムビア・レコードの顧問弁護士で、後に社長にもなる音楽プロデューサー、クライヴ・デイヴィスのことではないかと思われます。ディランとの契約も担当したそうです。そんなビジネス側の人を揶揄しているようにも思われます。

曲の方は12小節の典型的ブルーズ・ナンバーで、完全なバンド・サウンドです。ギターにマイク・ブルームフィールド、オルガンにアル・クーパーを配しての演奏。しっかりとしたバックを従え、ディランが自由奔放に歌ってます。

まずはディランのHPで原詩を確認下さい。
https://www.bobdylan.com/songs/sitting-barbed-wire-fence/

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15百万ドル1,272セント払ったよ
1,227ドル55セント払ったよ
オレの猟犬がウサギを噛むのを見な
オレのフットボールは有刺鉄線付きの塀に座ってる

体温が上がって来て そんなに早く歩けない
そう体温が上がって そんなに早く歩けない
アラビア人の医者が入って来て 注射を打ってくれた
だがオレの持ってるモノが続くかどうか 言おうとしなかった

オレが手に入れたこの女 彼女の応援でオレを満たしてくれる
そうオレのこの女 応援でオレを満たしてくれる
彼女はオレを悪魔と呼んでる
もしくはオレをクライヴさんと呼ぶ

もちろん この曲は繰り返しだとアンタは思うだろう
わかってる この曲は崖だとアンタが思うこと
トンネルの中にいて 有刺鉄線付きの塀のうえを
69~70フィート落ちているのでなければね
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それでは曲をお聴き下さい。