既に亡くなられてしまいましたが、大英帝国の君主、エリザベス2世の即位70周年を祝うコンサートが、2022年6月4日、なんと、バッキンガム宮殿の門前の広場で開催されました。

WOWWOWで8月に放映され録画しておいたものをようやくこの前の週末に観ることができました。どうもBBCが放映した番組のようです。最近人気の、良くわからない人もいろいろ出ていましたが、私のようなオールド・ロック・ファンも喜ばせてくれるアーティストもいくらか出ていましたので、本日、レポートしたいと思います。

 

Platinum Party at the Palace
2022年6月4日開催

とにかく会場を設置した場所が信じられません。日本で言えば、二重橋の辺りにステージを作って、皇居にプロジェクションを投影するというようなことをやってるわけで、皇室と国民の距離の違いを感じさせました。

また、ライヴが始まる冒頭に、ヴィデオではあるのですが、くまのパンディントンが女王を訪問し、ちょっと無礼なことをするのですが、女王は優しくお相手するというシーンが流れ、一緒にコンサートを見始めるという演出がなされていました。さらに、最初の曲に合わせて、女王がパディントンと一緒に、ティー・カップをスプーンで叩くというシーンが展開されるのです。女王、そこまでしなくても!と思わず言いたくなるシーンでした。

そのオープニングの曲が、"We Will Rock You"。そう、あのドン・ドン・チャッ!です。1977年の秋、クイーンらしからぬジャケットのアルバムを買ってきて、家で最初に聴いて、なんじゃこりゃと思ったあのリズムが、45年の時を経て、女王も一緒になって、しかも王室専属の鼓笛隊(と思われる)までもが奏でることになるとは、誰が想像できたでしょう。

オープニングは、ブライアン・メイロジャー・テイラーの2人クイーンとアダム・ランバートでした。曲は、さらに2曲、"Don't Stop Me""We Are the Champions"でした。


前半は、誰やお前!というアーティストが続きますが、ようやく中盤になっておっさん向けのアーティストの登場、サー・ロッド・スチュワートです。黄色のジャケットを来て相変わらず元気な姿を見せてくれました。83年のシングル"Baby Jane"と、なぜかニール・ダイアモンドのヒット曲"Sweet Caroline"を披露します。
https://www.youtube.com/watch?v=zISaCKsi9aA

1人挟んで出て来たのがデュラン・デュラン。アンディ・ライラー以外の4人のオリジナル・メンバーに、元シックのナイル・ロジャースが参加してのパフォーマンス。"Nortrious"とデビュー・アルバムから"Girls on Film"を披露してくれ、個人的には一番盛り上がりました。
https://www.youtube.com/watch?v=nI5N7xGjI0s

続いて、00年代ののソウル・シーンを牽引したアリシア・キーズの登場。女王を称えるためでしょうか、"Superwoman""Girl on Fire"を選曲。さらに、"City of Gods""Empire State of Mind"を披露します。映像は"Girl on Fire"の部分のみですがどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=rvLIOz4D1yA

さらに、映像による出演でしたが、サー・エルトン・ジョンも登場。女王へのメッセージの後、宮殿へのプロジェクション映像(ウィンザー城で撮影されたそうです)で、"Your Song"を披露。
https://www.youtube.com/watch?v=KNjR1KRUamQ

そして、トリを務めるのは、かつてのモータウンの女王、ダイアナ・ロスでした。なんか久しぶりにロスのライヴ映像を見たような気がしました。"Chain Reaction""Thank You""Ain't No Moutain High Enough"でこの素晴らしいコンサートのフィナーレを飾りました。
https://www.youtube.com/watch?v=uZ0ybajoK4Q

知ってるアーティストが全体の半分程度というコンサートでしたが、かなり楽しめる内容でした。女王のご冥福をお祈りし、謹んでご報告いたします。