ザ・ビートルズの影響を受けた古今東西老若男女のアーティストを集めた、日本編集のコンピレーション・アルバムの第２弾。先日ディスク１をご紹介しましたので、今回はディスク２を一気に取り上げて行きたいと思います。
Power to the Pop 2
２１年編集
第１弾は、ディスク１と２で年代をはっきり分けておりましたが、この第２弾は年代にとらわれず曲順が編集されております。さっそくご紹介して参りましょう。
① The Mole from the Ministry / The Dukes of Stratosphear
② Go Let It Out / Oasis
ディスク１のトップはＸＴＣでしたが、ディスク２のトップも実質ＸＴＣ。彼らは８０年代の半ばにザ・デュークス・オヴ・ストラトスフィア名義でサイケデリック・アルバムを２枚発表していますが、①はその第１弾からのピックアップ。そして②には、オアシスのナンバーもコンパイルされました。００年に発表された４枚目のアルバム収録曲。恥ずかしながら、個人的には、最初に買った彼らのアルバムでした。
https://www.youtube.com/watch?v=Gj5cgp6qdLE
③ I Build This Garden for Us / Lenny Kravitz
④ Everybody Else Is Wrong / Utopia
⑤ She Had the World / Panic! at the Disco
意外なところでレニー・クラヴィッツのデビュー・アルバムから選曲された③。トッド・ラングレンのバンド・ユニット、ユートピアの④も収録されました。８０年の"Meet the Utopia"からの選曲。個人的には０８年に最もビートルズらしさを感じたパニック・アット・ザ・ディスコの"Pretty. Odd"からの⑤、ストリングスも導入されています。
https://www.youtube.com/watch?v=FQtV2VuE528
⑥ Velveteen Queen / The Major Labels
⑦ Everybody's World / The Grays
⑧ Saltwater / Julian Lennon
⑥は日本でした正式リリースされなかった、ザ・メジャー・レーベルズが０８年に発表した唯一のアルバムからのピックアップ。ジェリーフィッシュのジェイソン・フォークナーらが結成したザ・グレイズの９４年の唯一のアルバムから⑦が選曲されています。そして、生物学的にもビートルズ遺伝子を引き継いでいるジュリアン・レノンの⑧は、あの曲のイントロを思い出させます。９１年の"Help Yourself"からのピックアップ。
⑨ Distracted / L.E.O.
⑩ Free / The Red Button
⑪ Strawberryfire / The Apples in Stereo
⑫ Blood And Rockets / The Claypool Lennon Derillium
アメリカのＥＬＯ好きが集まって作られたユニット、L.E.O.の唯一のアルバムから⑨が選曲されています。ロスアンゼルスで結成されたザ・レッド・バトゥンの０７年のアルバムからの⑩は、"Rain"の影響もろ受け。アップルとか、ストロベリーとか、いかにもの曲名やバンド名の⑪は、サイケデリックな感触のナンバー。そして、もう１人の生物学的遺伝子を引き継いだショーン・レノンと、レス・クレイプールと結成したユニットの⑫。１９年の発表。こちらもサイケな雰囲気満載です。
https://www.youtube.com/watch?v=dZz9kPxM7h4
⑬ Lighthouse Spaceship / The Lickerish Quratet
⑭ Everything Is Love / Cupid's Carnival
⑮ Piggy in the Middle / The Ruttles
ジェリーフィッシュの元メンバーらを中心に結成されたザ・リカリッシュ・カルテットの２０年リリースの⑬。１６年にリリースされたキューピッズ・カーニヴァルのデビュー・アルバムからの⑭。どちらも、この時代にこんな音楽を届けてくれてありがとうと言いたくなります。そして、お馴染み、ザ・ラトルズの⑮は、まあ、遺伝子というかパロディですね。
⑯ Wishing Well / Phantom Planet
⑰ Setting Sun / The Chemical Brothers
ロスアンゼルス出身のファントム・プラネットの⑯は、０２年に発表したアルバム収録曲。ラストは、"Tomorrow Never Knows"を思わせる、ザ・ケミカル・ブラザーズの９７年のアルバム収録曲。ノエル・ギャラガーもフィーチャーされており、②に続いて２度目の登場。
https://www.youtube.com/watch?v=p5NX1FC-7-w
レニクラまでこの系譜に入れてしまうとは、かなり強引なコンピレーションでしたが、こうやって通しで聴いていると違和感はありません。ビートルズの偉大さを改めて感じさせるコンピでした。