今年もあと2日、この記事を書く時期がやって来ました。まあ、今年の場合、12月の頭頃から、「今日の1曲」のコーナーで、2013年の名曲シリーズをお届けして来たので、なんとなく1年を振り返ってしまった気分もありますが、ほぼ1月に亘ってお送りしてきたので、最後にやはり取りまとめが必要かなってことで、恒例のこの1年の振り返り、させていただきたいと思います。

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【新人】
 まずは今年の新人を振り返ってみましょう。今年も活きのいい新人が年を通じて出て来ましたね。年初のBBCによる新人発掘企画「Sound of 2013」にノミネートされた、パルマ・ヴァイオレッツピーストム・オデールキング・クルールも、底力を感じる作品をリリースしてくれましたし、秋にはザ・1975というバンドも出て来ました。
 しかし、オールド・ロック・ファンにとって一番の収穫は、60年代ビート・サウンドを現代に蘇らせたザ・ストライプスの出現であったのではないでしょうか。日本ではミュージック・ステーションにも出演したこともあってか、本国以上に強い期待を持たれている存在。
 この路線でどこまで頑張れるか、不安を抱えながら、いつかこんなサウンドが爆発することを期待したい、私であります。

今年の初めには今年最大の新人との評判も高かったパルマ・ヴィオレッツの「Last of the Summer Wine」をどうぞ。なんかビートルズを意識したようなPVです。
http://www.youtube.com/watch?v=gGSUl0RbK5Q


【若手】
 そんな新人たちに負けまいと、活動10年以内の若手連中も、これまた元気いっぱいでした。UKでは、アークティック・モンキーズを先頭に、フランツ・フェルディナンドマイルズ・ケイン、さらには昨年デビューしたばかりのトライブス、久々に活動を再開したザ・フラテリスらの新作を楽しめました。
 USでは、MGMTヴァンパイア・ウィークエンドディアハンターなどの個性的なバンドの新作発表がありましたし、分裂後2枚目となる新作でパニック・アット・ザ・ディスコは健在ぶりを示しました。ジェイムス・ブラントサラ・バーレリスダイアン・バーチといったシンガー・ソングライター系のアーティストも意欲的な新作を発表してくれました。

それではこの中からは、ヴァンバイア・ウィークエンドの3枚目の新作から、「Your Life Is a Lie」をご覧下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=Cye-1RP5jso


【中堅】
 続いては、90年代頃から活動している中堅どころを振り返ります。新作発表は、UKからはマニック・ストリート・プリーチャーズオーシャン・カラー・シーンプライマル・スクリームステレオフォニックス、USからはザ・ストロークスアーケイド・ファイアヨ・ラ・テンゴといったところが、実力を存分に発揮しました。
 「オアシス・マイナス・ギャラガー兄」のビーディ・アイも2年ぶりの2作目が届けられましたし、昨年のロンドン・オリンピックを盛り上げたミューズはローマでのライヴを発表しました。
 異色コラボということでは、レイディオヘッドのトム・ヨークとレッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーが組んだアトムズ・フォー・ピースの初のアルバムが遂に発表となりました。さらには、グリーン・デイのフロント・マンと癒し系女性シンガーによるビリー・ジョー+ノラによる、アメリカン・トラディショナル・ソング集も大きなサプライズでした。

それでは、こちらを代表しましては、待望の初アルバムを発表したアトムズ・フォー・ピース「Ingenue」をお聴き下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=DpVfF4U75B8


【ベテラン】
 そして今年も、今は21世紀なのかと疑ってしまう位、ベテラン勢の新作発表もさかんでした。70年代後半のベルリン時代を彷彿させるサウンドで復活したデヴィッド・ボウイ、久々の新作集によるオリジナル・アルバムを発表したロッド・スチュワート、オリジナル・メンバー4人のうち3人が集結したブラック・サバス、ザ・スミス脱退以来、初となるソロ・アルバムを発表したジョニー・マーと、話題は尽きませんでした。
 イギー・ポップは相変わらず江頭2:50スタイルで頑張ってましたし、ジョン・フォガティもクリアデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル時代も含めたセルフ・カヴァー集を発表しています。
 そしてなんと言っても来日公演に合わせるかのように発表されたポール・マッカートニーの新作も話題になりました。

それでは、この中からは、ジョン・フォガティの新作に2曲だけ収録されていた新曲の1つ、「Mystic Highway」をどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=rMhpImiLJj8


ということで、今年も新たな素晴らしい音楽がたくさん生まれました。毎年こうやって振り返ってますと、今のロック・シーンも実に多彩で刺激的だなぁと思います。

それではラストは、「潮騒のメモリー」と行きたいところですが、適切な映像がありませんでしたので、ポール・マッカートニーにしました。新作と、76年発表のライヴ・アルバム「Wings Over America」、さらにはその映像版である映画「Rock Show」の再発で、来日公演は行けなかったけど、満腹感を味わうことができました。その「Rock Show」の冒頭の3曲メドレー、「Venus And Mars / Rock Show / Jet」を10分くらいありますが、どうぞ!