ディスク1をご紹介してから、早や半月以上経ってしまいました。ここのところの更新速度が遅くなっているため、たまの企画モンとか入れてると、アッと言う間に月日が経ってしまいます。

それでも、やりかけたことはキチンとやらなくては!ってことで、この垂涎のコンピ、第2回目をお送りいたしましょう!


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The Fame Studios Story・1961-1973:Home of the Muscle Shoals Sound

11年編集

メンフィスと並ぶサザン・ソウルのメッカ、マッスル・ショールズに本拠地を置いた、リック・ホールが運営するFameスタジオで録音された、名曲・名演75曲を3枚のCDに詰め込んだコンピ。

超大物から「名前がわからない女性(Unknown Female)」まで、このスタジオの歴史と、そこから生まれた極上のソウル・ミュージックを堪能することができます。

前回は61年から66年まででしたが、本日ご紹介のディスク2は、66年から68年までの録音をカバーしています。

それでは、参りましょっ!


【Disc2】
① You Left the Water Running / Otis Redding
 まずは、サザン・ソウル最大の男性シンガー、オーティス・レディングの登場。76年にレディングの未発表曲としてシングル・リリースされたナンバーのようです。珍しくギターをバックにした曲で、今回新たに発掘されたデモ・ヴァージョンだそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=f8hoAO3jpL0

② A Shot of Rhythm & Blues / Clyde McPhatter
③ Slippin, Around with You / Art Freeman
④ Without a Woman / Kip Anderson
⑤ Sweet Soul Music / Arthur Conley
⑥ Thread the Needle / Clarence & Calvin
⑦ I Never Loved a Man (The Way I Love You) / Aretha Franklin
 このディスク2でも、ダン・ペンスプーナー・オールダムノライティング・チームは健在で、③は彼らによるナンバー。Fame最大のシンガーとも評されるクラレンス・カーターの、デビュー当時の相棒カルヴィン・スコットと録音したのが⑥。そして、アレサ・フランクリンのアトランティックから最初に発表したアルバムのタイトル・ナンバーの⑦もFame録音でした。
http://www.youtube.com/watch?v=9kn9WF4oLRE&feature=fvst

⑧ Miss You So / Ted Taylor
⑨ You Put Something on Me / Don Covey & The Good Timers
⑩ Tell Mama / Etta James
 「Mercy, Mercy」(ストーンズもカヴァー)や「See Saw」の作者としておなじみのドン・コヴェイの⑨は、素晴らしいバラード・ナンバー。そして⑩では、この1月に亡くなったシカゴ・ブルーズ界の女王、エタ・ジェイムズまで登場してきます。


⑪ Keep Your Cool / Terry & The Chain Reaction
⑫ Cheater Man / Irma Thomas
⑬ Don,t Make Me Hate Loving You / Jeanie Greene
⑭ Everytime / Linda Carr
 スタックスの看板女性シンガー、アーマ・トーマスもペン&オールダムの作品⑫を、Fameに残しています。同じくペン&オールダムの手によるリンダ・カーの⑭は、モータウンの影響を強く受けたナンバーです。
http://www.youtube.com/watch?v=lOOgSmrvNWM

⑮ I Stayed Away Too Long / The Wallace Brothers
⑯ As Long As I Got You / Laura Lee
⑰ Don,t Lose Your Good Thing / The Blues Busters
⑱ Slip Away / Clarence Carter
⑲ Do Right Woman, Do Right Man / Otis Clay
⑳ Once in a While (Is Better Than Never at All) / Spencer Wiggins
 ⑯のローラ・リーは⑩のエタ・ジェイムズと同様、シカゴのチェス・レコードのシンガー。⑱はカーターの大ヒット曲の未発表ヴァージョン。⑦のアレサ・フランクリンでも有名な⑲は、70年代にハイ・レコードで活躍するオーティス・クレイのヴァージョンで収録。ヒットに恵まれなかったスペンサー・ウィギンスの素晴らしいバラードが⑳で聴けます。
http://www.youtube.com/watch?v=v-7bY2Y4kMU

(21) Thief in the Night / Ben & Spence
(22) Take Me Just As I Am / Mitty Collier
(23) Why Don,t You Try Me / Maurice & Mac
(24) Search Your Heart / George Jackson
(25) Ten Miles High / David & The Giants
 (21)は陽の目を見なかった男性デュオのナンバーですが、そんなことが信じられない位、良くできており、かつポップなナンバー。(22)もペン&オールダムのナンバーで、このミッティ・コリアという女性シンガーも迫力満点のヴォーカルを聴かせます。(25)は珍しく白人のロック・バンドのナンバー。


ということで、ご覧の通り、ディスク2もヴァラエティに富んだ曲が並んでいます。超大物のヒット曲・未発表曲もあれば、陽の目を見なかった作品もありますが、こうやって並んでいると、いずれのナンバーも決して他に遜色はありませんね。いかにこのスタジオで生まれた音楽が素晴らしいものだったか、物語るものであります。

それでは、最終回となります次回をお楽しみに!