Conferring with the Moon William Ackerman
邦題(月に向かって)
ご存知ない方が多いのが残念ですが、とてもユニークなギタリスト・ウィリアムアッカーマンさんです。彼の本職は建築家で、いわゆる兼業ミュージシャンでした。そういう人たちが集まって出来たのがウインダムヒルレーベルで、その社長さんでもあります(のちに音楽専業らしい…)これが大ヒットしました(結構昔ですが)。
伝え聞く人物話も興味深いですが、やはり彼のギター音楽の個性について紹介したいと。ギターという楽器は低い音からミ・ラ・レ・ソ・シ・ミと音程を合わせているのが普通ですが、彼はそれを曲ごとにバラバラの調弦していることで有名です。例えばギターを持ってポロポロ弾くと、なんとなく「禁じられた遊び」になったりしますが、彼の音楽を聴いてマネしようと思うと、まったく不可能な抑え方になります。
ま、なんでこんなメンドクサイことをとも思いますが、ギターは左手で抑えていない状態(開放弦っていいます)がとてもよく響くわけでして、その特徴を活かしたものでしょう。 ですので、彼の音楽を聴いて、よし、まねしてみよう!と思っても全然出来ない訳です。ところが、レコード会社さんが偉いのか、いまでいうネタバレというのか、アルバムに各曲のギターの音設定が掲載されたのです!なんじゃこれは、という盛り上がりがありました。
その設定をするだけで、その曲が表現できる(禁じられた遊び現象とでもいうのでしょうか?)という。何事も人と違うことをするのが、個性だな、と。
その設定をするだけで、その曲が表現できる(禁じられた遊び現象とでもいうのでしょうか?)という。何事も人と違うことをするのが、個性だな、と。
ご本人曰く、チューニングが決まれば曲がきまるとか、そうやって遊んでいるうちにモチーフが浮かぶとか、明確にサウンドが頭にあってそれに合わせていくとかコメントしています。
また音楽・演奏について「建築は形が見えるし、変わらず存在するが、音楽はつかみ所がない。その両方がいい」となるほどなコメントや「聞いているサウンド(過去)今やろうとする音(現在)、頭になっている音(未来)を楽しんでいる」とわかったような、わからないような。
前置きで終わりそうですが、CDは自然賛歌をテーマに組曲のような構成になっています。とくにタイトル曲はチャックグリンバーグさんのリリコン(吹くシンセサイザー)が奏でるメロディとウィルがギターで作っていく世界は素晴らしく、夜、森の中で月光浴をしている気分になります。その他、バイオリンやチェロ、フレットレスベース等など、音の重なり、静寂、素朴を大事にしたアンサンブルが、いろんな情景を想起させます。最後は組曲的にタイトル曲をウィルがギターソロで締めくくります。まるで森の奥深くに帰っていくように。
コレって廃盤…でした。
すみません。
すみません。
