
材質は「本鼈甲(海ガメの甲羅)製」である。モノの本によると「アカウミガメ」なのだ
そうだが、自分のピックは「本鼈甲製」というだけで何ガメの甲羅かは不明。
これを好みのタッチになるように薄く削るなどして使用しているが、使用しているうちに
手の熱で形が変わって手になじんでくる。音も値段もプラ製に比べると雲泥の差である。
なぜ、色んな樹脂が存在するのに、この本鼈甲の音が出せないのか不思議なのだが、その
音は素人の中でギターに興味の無い人が聞いても判るくらい差がある。(あくまで音質で)
「本鼈甲製品」と云えは、昔から日本で思い浮かぶのは「櫛」や「キセル」、「装飾品」
と相場は決まっていたのだろうが、その昔、ギターのピックガードに使用されていたこと
がある。そういえば、今は無き良きギターであった「BuleBell」の最上位機種に
使ってあったように思う。しかし、段々「希少」となっていったために、今では全く見る
ことは無く、柄を似せて作ったプラスチック製がほとんどだ。ギター用ピックにしても、
ついこの間までは、楽器屋の店頭にあった様に思うが、いつの間にか姿を消している。
それにしてもアコギとは、ハカランダをはじめメキシコ貝、象牙、本鼈甲とワシントン条
約モノが沢山使われているな~と、しみじみと思う。