関西電力の原発安全対策 | ビービービーのブログ

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気になるニュース

前回の続きです。
関西電力へ問い合わせた原発関連の安全対策について、返事に記載されていたURLにて公表されている内容をちょっと見ていきましょう。

(ハード面の対策)

【実施済みの対策】
  • ○非常用ディーゼル発電機等の起動試験や各種パラメータ確認による健全性の確認
  • ・運転中のプラント8基について、非常用ディーゼル発電機や非常用炉心冷却装置の起動試験、および制御棒の動作試験等を実施し、健全性を確認。(現在定期検査中の残りの3基についても、今後、速やかに確認)。
  • ・巡回点検等による各種パラメータの確認等を行い、設備の健全性を確認。(3月25日までに確認済み)。
まあ、ここは当たり前というか、事故をうけての緊急点検的な意味合いなので、どこの電力会社でも当然やっているであろうことが書いてありますので、スルーします。

  • ○電源車の配備
  • ・若狭地域に合計22台の電源車を配備(3月28日手配済み)。
電源車ですが、一応原発とは共倒れにならないよう(若狭地域)に配置をしているととらえていいと思います。気になる点は2点。
①電源車を収容している施設の耐震強度は、発電所以上なのかどうか。
②電源車の定期点検頻度や運用試験はどの程度なのか。
特に②については、東京電力の原発で定期点検を実施していなかったことが、事故前にいくつか判明しているので(しかも法令で義務づけられていなかったと言い訳していました。最悪です。)、ほったらかしにならないようきちんと実施を義務づけてほしいところです。

【今後実施する対策】
1.新たな設備等の設置
  • ○可搬式の空冷式非常用ディーゼル発電機の設置
  • ・各発電所に非常用ディーゼル発電機の代替電源として、可搬式の空冷式非常用ディーゼル発電機計21台を新たに設置(美浜発電所5台、高浜発電所8台、大飯発電所8台。平成23年9月頃までに設置完了予定)。
あまり詳しく書かれていませんが、どうやらこれらの非常用発電機は、敷地から近い高台に設置するとのことのようです。もちろんこれらの発電機が津波などによって水をかぶれば、動作しなくなるわけです。

  • ○海水供給用可搬式エンジン駆動ポンプの設置
  • ・非常用ディーゼル発電機を冷却する海水を供給するための可搬式エンジン駆動ポンプ計70台を新たに設置(美浜発電所14台、高浜発電所24台、大飯発電所32台。平成23年6月頃までに設置完了予定)。
こちらも可搬式とのことなので、非常用発電機と同じく高台に設置するんでしょう。

  • ○防護壁の設置
  • ・津波対策として、各プラントに海水ポンプの防護壁を設置。
具体性に欠ける内容なので、どう評価すべきか分かりませんが、関電の発表によると美浜原発に関しては、最大2メートルの津波を想定していた(若狭湾には巨大津波の原因となりうる海溝型プレートの境界がなく、過去の文献資料にも大規模津波の記録がないと言っています)らしいので、津波対策は不十分な状態のままになっている可能性が高いと思われます。
2.定期検査中のプラントにおける特別な点検
  • ○非常用炉心冷却系統の健全性の確認
  • ・定期検査時の通常の試験系統では用いていない、原子炉容器または1次冷却材配管(高温側)に水を注入する実動作試験を行い、非常用炉心冷却系統の健全性を確認予定。
  • ○格納容器スプレイリングの健全性の確認
  • ・格納容器内部スプレイ系統に圧縮空気を注入し、スプレイノズル前に設置したリボン等に揺れがあることを確認し、格納容器内部スプレイリングの健全性を確認予定。
  • ○使用済燃料ピット冷却系統ポンプの健全性の確認
  • ・使用済燃料ピット冷却系統ポンプについて、至近の定期検査で分解点検を実施し、健全性を確認予定。
  • ※現在定期検査で停止中である美浜発電所1号機、高浜発電所1号機、大飯発電所3号機では今回の定期検査中に、その他のプラントについても、今後、至近の定期検査の中で実施。
これらの点検は、「特別な点検」とありますが、もし必要だと思うのなら、法令で義務づけなくて良いんでしょうか?技術的なことは分かりませんが、今回だけに留まることはないんでしょうかね。
3.今後中長期的に検討する対策
  • ○海水ポンプ等の安全上重要な設備の機能維持のための対策
  • ○送電線などの強化
  • ○使用済燃料ピットの冷却機能の強化
  • ○発電所へのアクセス道路の整備

                                                                      後略
これらの対策についてでしょうか、先日関西電力は安全対策に700億ほどかけるとの発表を行っていました。
→こちら

今回の発表で多いに不満なのは、原子炉の廃止については一つも上がっていないことです。特に美浜と高浜の2カ所の原子炉は、1970年代前半に運用が始まったものがあり、もう約40年近くも運転しているものが多く含まれています。関電ではありませんが、日本原電の敦賀発電所も同様です。
せめて古い原子炉の延長許可の取りやめと廃炉の発表ぐらいは、今回の事故をうけて早々に行われると思っていましたが、全くその動きはありません。

少しこの辺りについて、まとめてみようかとも思います。