芳賀書店のシネアルバム119、「ホラー・ムービー史」。
以前紹介した「血しぶきホラーの世界 ルイスとロメロのスプラッター映画」の姉妹編です。
1986年11月10日発行 第一刷の物です。
「血しぶきホラーの世界 ルイスとロメロのスプラッター映画」で「スプラッター・ムービー小史」を書いた北島明弘さんが、
その範囲を拡大して、ホラー映画の誕生から1986年当時の現状を書いています。
1895年のリュミエール兄弟が「ラ・シオタ駅への列車の到着」を公開した時からホラー映画は始まったと称え
そこからノンストップでホラー映画を紹介していきます。映画の正史などと絡めてますので
ホラー映画の内外から各作品を語っていける構成になっています。
しかし、なるべく各作品のタイトルを収めようとするあまり、1作品に対してのコメントが少ない、
などの欠点も…
ただ、「悪魔のいけにえ」はあまりに作者にとってショックだったのか、ニューヨークの42ストリートで初日に興奮して鑑賞したことを熱く書いてありますw
いいな~、「悪魔のいけにえ」を初日に見れただなんて… 羨ましいかぎり。
日本語で書かれた本で、全体像を知るということなら、これ以上の「ホラー映画史」本はないと思われます。
ホラー映画内をさらにジャンル分けしたものなら、いい本は他にもありますけど(「ゾンビ映画大事典」とか)
この本に関する思い出。
10年位前なんですが、当時この本の存在自体を私は知りませんでした。
芳賀書店のシネアルバム・シリーズって、いわゆる「映画スター」本がメインであって
「血しぶきホラーの世界」はブームだったが故に、例外的に出版されたものだと認識していました。
たまたま友人が私の誕生日に飯でも食おうということになって、待ち合わせ場所に行くと
「こういうの好きでしょ? 近所のブックオフに売ってあった」と言って
誕生日プレゼントとしてこの本を貰うことになったのです。
もう、大喜びしたことを覚えています。芳賀書店、及び友人バンザイ!
ホラー・ムービー史―恐怖・怪奇・幻想の全映画 (シネアルバム)/芳賀書店
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