円形脱毛症のことを順番に調べてみました — 植毛ができない理由 | ダナ形成外科

 

 

まずはじめの段階です。円形脱毛症は自己免疫疾患です。本来なら外からの敵を見分けて攻撃するはずの免疫細胞が、何らかの理由で自分の体の一部、特に毛包の細胞を敵だと誤認してしまいます。

 

次の段階です。免疫細胞はその毛包を取り囲むように集まって、円の内側だけを攻撃します。これが、きれいな円形に脱毛が起こる理由です。

 

そして、ここが今回いちばん分かりやすかった部分です。活動期のその円の中に別の部位から毛包を移植しても、免疫細胞はその新しい毛包を「増援が来た」と認識して、同じように攻撃対象にしてしまいます。だから、活動期の円形脱毛症には移植ができないんです。

 

一方で、男性型・女性型の脱毛は仕組みが全く違います。こちらは免疫の攻撃ではなく、別の生物学的なプロセスで毛包が小さくなっていくものなので、移植した毛包はこの特有の問題なく生着するのが一般的とされています。

 

ここまで整理してみて、円形脱毛症が「毛包が足りない」という問題ではなく、「その場所で今、免疫の攻撃が起きている」という問題なんだ、ということがようやく腑に落ちました。じゃあ、その攻撃が落ち着いた後はどうなるんでしょうか。それは次の記事で書いてみようと思います。

 

ひと目で比較

段階 何が起きているか 植毛への影響
① 誤認 免疫細胞が毛包を敵と誤認する まだ移植は関係ない段階
② 攻撃 円を描くように毛包を攻撃する 移植してもこの攻撃の対象になる
③ 移植した場合 新しい毛包も同じ円の中に入る 増援と見なされ同じく攻撃される
④ 安定期 長期間再発・変化がない 移植を検討できる可能性が出てくる
⑤ 生検確認 攻撃している免疫細胞の増加がない ③と合わせて確認が必要

よくある質問

Q. 円形脱毛症は男性型・女性型脱毛と同じものですか?

A. いいえ、違います。円形脱毛症は自己免疫疾患で、男性型・女性型脱毛とは仕組みが別です。

 

Q. 活動期の円形脱毛症に植毛をするとどうなりますか?

A. 移植した毛包も、免疫細胞から既存の毛包と同じように攻撃対象として認識されます。