先日、現役のプロ野球選手が
私のところにグラブの相談に来ました。
「梅原さん、この外野用グラブちょっと素手感覚がないと思うんですが、
型付けしてもらえますか?」
私はそのグラブに手を入れて「このグラブは、
まずは手の動きが少し回外しているしポケットがずれていて
対立運動がしにくいので位置覚が無いグラブになっているな~」とアドバイスしました。
※対立運動…手の親指と薬指・小指がくっつく動きであり拇指対立筋の運動動作
※位置覚…実際に見なくてもボールがグラブの
どの部分に入っているかその位置が分かる素手感覚
詳しくはこの本に書いています。
彼の回外グラブのポケットにボールを強く投げると
↓ ボールが上がってしまう。
回内グラブで位置覚と対立運動のグラブの場合
↓ ポケットでしっかりキャッチできる
⇒ 指先でボールがつかめる
「多分このグラブだとフォアハンドキャッチの時に
すこし余計にふくらまして回り込まないと不安で捕球できないのでは?」
と聞きました。
「そうなんです。キャンプのノックもずっと不安な気持ちで守備の時も同じでした。」
このような捕球動作ができにくいのです。
フォア側のラインニングキャッチ
ウェッブ捕り
指先捕り
このような動作ができにくいグラブでした。
彼は足が売りで守備範囲が広い事が強みです。
「まだ、逆シングルハンドは少し親指が利くのでいいのですが
フォアハンドキャッチは球際のボールを落としそうでした。
さらに外野ゴロやタッチアップの時にランナーとの勝負ができないんです。
そこで、私は彼と打ち合わせながら
回外ぽくなったグラブを対立運動と位置覚のある回内グラブに改造しました。
グラブが完成しコーヒーを飲みながら打撃の話になりました。
彼は、現状は少し打撃の調子も良くないと言われました。
以前に合気道の先生がグラブ工房に遊びに来られて
「梅原さんのグラブは、捕球動作が上達するだけでなく、
はめた後選手の打撃がよくなるな~皮膚感覚は記憶するから」と言われていたことを思い出しました。
「グラブの型と使い方で、打撃のフォームが変わるよ守備と打撃は連動しているよ」と話しました。
彼はこの話にとても興味を持ちました。
ご存知のように打撃にはフィンガーグリップとパームグルップがあります。
※フィンガーグリップ・・・指さきでバットを握る感覚
※パームグリップ…手のひらでバットを握る感覚
現代は変化球も多様化して多くの打者はフィンガーグルップが主体です。
そのときにずっと手のはめるグラブが回外気味だと
このように手が親指が外れて捻じる記憶が指先に残ります。
回外の手の使い方
右手の神経と左手の神経は繋がっていますので
回外グラブをはめれば右投げ右打ちでも右投げ左打ちでも同じような現象がでます。
回外動作は基本身体の中心に締め付けず身体の外側にエネルギーを逃がす動作になります。
回内(対立運動)の手の使い方
ゴルフと同じようにバッティングは、バットのグリップが重要です。
この機会にあなたのグラブが回外グラブか?回内グラブか?
是非、確認してみてください。
弊社のグラブはすべて回内構造と回内型付けをしています。
また実際に手を入れて感じてください。
■ヤマト回内内野用グラブ
http://bba.co.jp/w/?page_id=2091
■ヤマト回内外野用グラブ
http://bba.co.jp/?page_id=2093
■回内ミット