おはようございます。
BBブリッジの番場です。
2016年4月より医薬品の薬価算定における費用対効果評価の試験的導入が始まりました。高騰する医薬品とその効果の適切な評価指標として費用対効果評価の導入は以前から議論されていましたが、ついに試験的運用が開始されたことになります。英国やドイツ・フランスなど欧州各国では費用対効果評価が既に導入されており、医療保険制度が欧州に近いわが国でも今後の対応は必須です。
試験的導入にあたって、中医協 費用対効果評価専門部会では費用対効果評価の対象品目の選定基準について、「既収載品」と「新規収載品」に分けて示しています(以下参照)。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000109787.pdf
業界関係者に話を聞いたところ、「既収載品」において費用対効果評価の対象となるのは、ソバルディ(C型肝炎)、カドサイラ(がん)、オプジーボ(がん)の3品ではないかという意見がありましたが、まだ最終決定ではありません。
いずれにしても製薬企業や医療機器メーカーは、効果・副作用データだけでなく、経済性のデータも示すことが必要になります。
このように医療において費用対効果(医療経済評価・医療技術評価)の重要性が増す中で、来月に医療技術評価の国際学会 HTAi 2016の学術大会が東京で開催されます。(プログラムや参加申込みなど詳細は以下をご参照ください)
http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/HTA/events/2016-05-10/index.html
HTAi 2016東京の組織委員会共同議長である東京大学公共政策大学院特任教授 鎌江伊三夫先生より、紹介文を頂きましたので、以下に掲載します。
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医療技術評価に関して世界をリードする国際学会「Health Technology Assessment international (HTAi)」の2016年次学術集会が、我が国では初めて5月10日から14日まで東京の京王プラザホテルにて開催されます。東京大学公共政策大学院、キヤノングローバル戦略研究所が共催し、東京都および国内外の関係組織(国際コクランプロジェクト、米国PhRMA、製薬企業等)の協賛を受け、世界各国から700名以上の参加が見込まれております。
メインテーマは「ヘルスケアの価値と根拠に基づく意思決定」です。医療技術のイノベーションへの期待と医療費高騰のジレンマ、少子高齢化社会の急速な進行など、国民皆保険制度の持続可能性が危ぶまれる今日、価値と根拠に基づくアプローチは問題解決の鍵となっています。
安倍内閣による日本版NIHとして設立された日本医療研究開発機構の末松誠理事長によるキーノートスピーチをはじめ、世界の専門家による3つのプレナリーセッション(新技術の潜在的価値、科学の浪費による価値の毀損、国民皆保険制度の最新事情)、厚労省・経産省等の政府関連の3つのパネル(以上はすべて同時通訳付き)をはじめ、多数のパネル討論、ワークショップ、口演・ポスター研究発表があり、世界のヘルスケア政策、研究、ビジネスに係わる時代のキーコンセプトを学ぶ絶好の機会です。ひとりでも多くのヘルスケア関係者の方々のご参加をお待ち申し上げます。
HTAi2016東京 組織委員会共同議長
鎌江伊三夫 東京大学公共政策大学院特任教授
城山英明 東京大学公共政策大学院教授
林良造 明治大学国際総合研究所所長
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私も昨年オスロで開催されたHTAi 2015に参加しましたが、アカデミアや政府関係、製薬企業など多数の参加があり、大変勉強になりました。医療技術評価に関する世界各国のキーマンが東京に集う貴重な機会です。皆様も参加を検討されてみては如何でしょうか。
オスロでのHTAi 2015の様子は以下のブログで記載しています。
http://ameblo.jp/bb-bridge/entry-12044902592.html
また、BBブリッジでは2015年7月に医療経済評価に関する以下のレポートを発刊しています。ご興味がある方はリンクをご覧ください。
「医療経済評価を取り入れた医薬品開発の最新動向と今後の方向性」