トトロの森と水と曼荼羅 その15 | バザラスからのアジアン紀行

トトロの森と水と曼荼羅 その15

ここは、埼玉県所沢にある

山口観音。

 

寺号は、金乗院。

 

奥の院である本堂裏の

丘の上には、鮮紅の五

重塔が存在感たっぷりに

建っています。

 

仏国窟入口。

 

中を一巡りすれば、

 

四国八十八ヶ所霊場を

巡礼した事と同じ功徳を

得られるそうです。

 

西国三十三霊場も

併巡出来ます。

 

巡礼は、歩く曼荼羅とも

言えます。

 

真言密教の曼荼羅は、

「胎蔵界」と「金剛界」の

2つからなります。

 

胎蔵界曼荼羅は、女性的原理に

基づく「理」の世界を表し、金剛界

曼荼羅は、男性的原理に基づく

「智」の世界を表しているといい

ます。

 

また、難しい理屈塗れの

仏典の中身を、ビジュアル

に表現し、密教の世界観を

衆人に分り易くしたものと言

われています。

 

仏教の目指す処は、人間の業である

諸欲、諸執着を断って、心の本源的

安寧を得ることにあります。

 

密教では、修行による段階的「理」により、

大日如来の「金剛智」に限りなく近づく事を

理想とします。

 

であるならば、理想とする仏教的境地も、

密教的境地も、自己の心を見詰め、

取り巻く景色を見識出来る巡礼をする

ことで辿り着ける気がします。

 

つづく。