『日本力』松岡正剛, エバレット・ブラウン対談集(パルコ出版)
日本人には身近過ぎて見えないもの、
気が付いてないものを、日本を
訪れた外国人から教示される
ことは、中世の昔から度々あった。
16世に日本を訪れたフランシスコ・ザビエル、
ルイス・フロイス。
そして時代は下って、明治時代に来日した
ラフカディオ・ハーン、アーネスト・フェノロサ。
いづれも日本の優れた
人間性や文化力を指摘
しているが、海外から日本を
見たことの無かった日本人に
は、その自覚は無い。
せいぜい、ごく限られた日本人が訪れた
お隣の中国や朝鮮から見た日本くらいな
ものだったろう。
さて、現代の日本人と日本は
外国人から見てどんな印象を
持つのだろう。
勿論、インバウンド観光客
の表面的視点ではなく、日本
の伝統文化に深く根差した
視点からの現代日本という
意味で。
そういう視点から現代日本の写真を
撮っているエバレット・ブラウンと、
現代日本の賢者を代表する
松岡 正剛氏との対談が
この本だ。
アメリカ人エバレット・ブラウンの
鋭い視点は、現代日本人の知識
を超えて、日本の伝統文化の
基層にまで届きそうで、
日本の世界に通用する普遍性を
持った日本的コト・モノを炙り出す。
以下、目次。