リンゴ追分 Ringo Rock ジャメイカ編
1952年、まだ私が生まれていなかった頃、
日本の天才少女歌手 美空ひばりが「りんご追分」を歌った。
歌謡曲に全国民が心情を重ね合わせていた時代。
そして、1961年坂本九の「上を向いて歩こう」が大ヒットを飛ばした。
1963年には「SUKIYAKI」としてアメリカでヒットチャート1位を記録。
世界70カ国以上で発売され、累計1,300万枚という驚異的な
セールスを記録する。
これほど海外で親しまれた日本の曲は後にも先にも
存在しない。
しかし!だ!!
な、な、なんと!!
かのジャメイカで美空ひばりの「リンゴ追分」を1967年にレコード化
してたのだ!!
インスト・スカ&ジャズ・バンド「The Soul Bros」.
「HOT SHOT」というアルバムに「りんご追分」を「Ringo Rock」として
収録。
イントロから痺れてしまう。
ホーンがジャズって、カッコ良過ぎる!!
昔のジャメイカ人って本当にクレバー!!
私がジャメイカに行った1981年、ゲットーの兄ちゃん
と話していると日本の事を良く知っていた。
「日本の天皇はヒロヒトだろ?」
驚いた!
レゲエもろくに知らなかった当時の日本人が
ジャメイカの事など場所すら分からない時代だったのに。
以下、解説。
スカタライツ解散後に、ローランド・アルフォンソ、ジャッキー・ミットゥーらを
中心に結成されたソウル・ブラザーズ。
STUDIO ONEのハウス・バンドとして数え切れないほど多くのレコーディング
やツアーのバッキングに参加し、60年代中期のJA音楽シーンの屋台骨を
支えていた彼らの1967年に発表されたインスト・アルバム。
ゆったりとしたメント/カリプソ~ロックステディから、タイトルどおりの熱い
スカ・チューンまでを展開。バラエティに富んだアルバム全体の構成力も
素晴らしく、飽きさせることなく最後までじっくりと聴かせてくれる大名盤。
同年、2枚目のアルバム『Carib Soul』をリリースし、彼らはソウル・ヴェンダーズ
へと名義を変え、「Real Rock」、「Drum Song」など不滅のファウンデーション・
リディムを多数生み出すこととなる。