Vol.16 2010 Fall/Winter New York Collection Ⅲ
2010 Fall/Winter New York Collection Ⅲ
ニューヨークコレクションレポートの第3弾です。
私はメディア側の人間として、長いこと、東京とニューヨーク、パリ、ミラノのブランドのアタッシュド・プレス(PR広報)の人とコミュニケーションを取りながら仕事をしてきました。
こうした経験から、メディアとして期待するアタッシュド・プレス像があります。
そんな気持ちを込めて、エファップ・ジャポン(伊藤美恵学長)という広報の専門家を育てる学校で、時々講義をしています。
その授業では、プレスリリースの書き方、メディアへのアプローチの仕方などを話しています。
私の期待するアタッシュド・プレスには3つのSが大事だと伝えています。
その3SとはSpeed, Smart, Smileです。
つまり仕事が早くて的確であり、知的であり、そしてほほ笑みを忘れないということです。
ニューヨークコレクションの忙しい時期にこの3つのSを忘れずに活躍している日本のFabulous な女性たちを紹介しましょう。
Donna Karan(www.donnakaran.com )やニューヨークブランドを数多く担当している杉山絵美さん(左)と岡本克恵さん。
DKNYのショー会場で撮影。
DKNYのショー
若々しいDKNYの秋冬物を素敵に着こなしていますね。
杉山さんはこの仕事で一番大事なのは、「感謝」と一言。
「広報の仕事は広告のように目に見える数字で評価できないプライスレスな仕事なので、いつもみなさんに感謝の気持ちを忘れないことがとても大事だと思います。プレスの方が、お忙しいのに、ショーに来てくださることにいつも感謝しています」
BCBG(www.bcbgmaxazria.jp )とHerve Legerを担当している渡辺和美さん。
Herve Legerのボディコンシャスなドレスをセクシーに着こなしています。
「このドレスを着るのは大変」とおっしゃいますが、大人の女性の魅力を発していますよ。
BCBGのショー(ちょっとピンボケでごめんなさい)
Catherine Malandrino(www.catherinemalandrino.com )とバッグデザイナーのNancy Gonzalezを担当している金子章子さんをナンシーのショールームで撮影。
アートのようなナンシーのクロコのバッグを金子さんはカジュアルに素敵にその日の服とコーディネイトしています。
キャサリン・マランドリーノの展示
Diane Von Furstenberg の堀テイーシャさんをショー会場の前でパチリ。
ショーの直前で、堀さんはすこし焦っていましたが、白いダイアンのワンピースを忙しさに負けずにおしゃれに着こなしています。
ダイアン・フォステンバーグのショー
Betsey Johnsonを担当している工藤真紀子さん(左)と関原治子さん。
ベッツイ・ジョンソンの楽しく、年齢を超越したドレスはまさにFabulous at Every Ageです。
若いお二人がいつまでも素敵にベッツイの服を着こなしてくれることを期待しています。
デザイナーのベッツイ・ジョンソン
Calvin Klein(www.calvinklein.com ) をもう15年も担当している吉田奈尾子さんは、「カルバン・クラインとニューヨークが大好き!」と胸を張っています。
この愛情があるからこそ、辛いことがあっても仕事を続けるエネルギーになっているのでしょう。
ショー会場ではスタッフは黒でまとめるというドレスコードがあるので、吉田さんも黒のパンツスーツで、カルバン・クラインのシンプリシティの真髄を見事に表現しています。
カルバン・クラインのショー
東京からニューヨークに来て時差ボケにもめげずにスタイリッシュに、担当するブランドの服を着て、テキパキと英語と日本語を使いわけながら、働いている姿を見ていると日本女性はとても素敵になったなと頼もしく感じます。
若い女性がアタッシュド・プレスの仕事にあこがれるのはわかる気がします。
生やさしい仕事ではありませんが、ファービュラスに活躍する日本女性がもっと増えてほしいですね。
ここで一言。
よく「プレスの仕事がしたい」といいますが、プレスというのはメディア側の仕事のことで、広報の仕事はアタッシュド・プレス、つまりメディア担当という意味です。
日本語になると多くの外来語を短縮してしまいますが、この場合は、立場が逆になるので、「プレスになりたい」と聞くと私は「あなたはどの立場になりたいのか」と突っ込みたくなるのです。
では、また次のコレクションレポートをお楽しみに。











