Vol.55 Javier’s Party
Javier’s Party
ハビアさんのパーティ
ニューヨークでの楽しみは様々なギャラリー・オープニング・パーティに行くことです。
このブログにも登場したハビア・ゴメスさん の写真展のパーティに行きました。
このパーティはAIDFORAIDS
という南アフリカやカリブ海諸国、
そして米国移民でエイズを患っている人を支援する団体が主催しました。
この団体を1996年に設立しディレクターを務めるJesus Aguaisさんは今回のパーティについて次のように語ってくれました。
「今、世界には3千3百人以上のエイズ患者がいますが、そのうちの10%程度しか適正な治療を受けていません。そして、知識がない故に毎日、若い人のエイズ患者が増え続けています。私たちのAIDFORAIDSは様々なイベントを行い、患者に薬を配布したり、適正な知識を広めたりしています。今回のパーティはソーホーにあるINVEN.TORY
というファッション・ブティックが場所を無料で提供してくれて、ハビアさんが、写真を寄付してくれました」
会場となったブティックの高い壁と柱周りにハビアさんの写真が20枚ほど展示されました。
当日の参加者はこの団体に寄付をしたり、ハビアさんの写真を買った場合には、メキシコ旅行が当たるチャンスもあります。寄付金や売り上げはこの団体の活動に使われます。
この団体が支援している国の一つでもあるパナマ出身のハビアさんは今回のパーティに写真を提供した理由をこう語ってくれました。「この団体を運営している人が友人で、いつか一諸にやろうと話していたのです。私は社会に還元するということを常に考えています」
会場はたくさんのハビアさんの友人や主催団体の支援者でいっぱいになりました。
前にこのブログに登場したハースト・インターナショナル社のファッション・エンターティメント・エディターのクリスティーン・インガールソンさん
とアートの仕事をしているシャイニング・ソングさん
(写真右端)も駆けつけてくれました。
ハビアさんの写真は海や花、駅、街などの現実を切り取っているのですが、なぜか、現実的な物体を超越したような淋しさや、静けさを表現しています。けれども悲観的ではなく、どこかに希望があるのです。
ごつごつとした枝は孤独を感じますが、凛としてとても生命力に溢れています。
誰もいない駅と列車の写真は淋しいけれども、希望に向かって走っているようにも見えます。
誰もいない海の写真も静寂が漂っていますが、荘厳な感じがして、神の存在を感じます。
なんだか、ハビアさんの写真は世界中でエイズと戦う孤独な人々へ、「希望を捨てないで」と叫んでいるように思えました。
写真や絵などのアートは苦難や病苦をかかえた人々だけでなく、健康な人間にも襲う孤独をも救ってくれるパワーがあるようです。私も元気が出て来ました。
ハビアさんの写真をもっと見たい人は、こちら
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