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異形棒鋼――大阪下落、価格差が拡大(データ東西南北)
2012/07/31 日経産業新聞

 マンションなどの鉄筋に使う棒鋼の価格の地域差が広がっている。今年初めから6月上旬まで東京地区が大阪地区より5%前後高かったが、この差が7月に入り10%を超えた。
 指標サイズの異形棒鋼(直径16ミリ)の流通価格(問屋仲間)は現在、東京が1トン5万6千~5万7千円、大阪は5万~5万1千円。価格差は約12%(6千円)に広がっている。
 棒鋼はH形鋼や鋼板などと異なり、地場メーカーが多く「地産地消」の鋼材といわれることもある。このため他の鋼材と比べて各地の需給環境が価格に反映されやすい。
 大阪では今年になって電炉の岸和田製鋼(大阪府岸和田市)が品種を拡充。関西での棒鋼のシェア獲得競争が激しくなった。一方で需要は東京も大阪も伸び悩んでいる。
 大阪の流通価格は供給増の影響から6月上旬比で11%下落した。一方、東京の下落率は5%。大阪の急速な下落で東京との価格差は4%(2千円)だった6月上旬から1カ月で約12%にまで開いた。
 大阪では一般の問屋間の取引価格を下回る極端な安値販売で顧客を確保する業者もあるという。東京のような市況の底入れムードはなく、共英製鋼は異形棒鋼の8月の販売価格を1トン5万3千円に下げることを決定。同社は6月に6万5千円まで値上げするとしていたが、相場や原料の鉄スクラップの下落が激しく、値下げを余儀なくされた。