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企業がここまで力を入れている社内託児所事情

週刊文春 6月10日(木) 12時12分配信 / 国内 - 社会
「丸の内本社内に託児所ができてから、抱っこ紐やベビーカーで赤ちゃんを連れて出社する社員の姿を見かけるようになりました」(みずほFG 広報室)

 最近は企業による社内託児所開設の動きが広がっている。

「都内では、保育園に入れない待機児童が問題になっています。子どもを預かってもらえないとなると、出産後の女性は復職したくてもできない。会社にとって人は財産ですから、支援環境を整えて、せっかく育てた女性に長く働いてほしいと思うんです」(95年から事業所内保育室「たまKid'sクラブ」を運営するベネッセコーポレーション広報部)

 対象となる子どもは〇歳から五歳くらいまでが最も多く、料金は子どもの年齢や利用時間によるが、月額四万~六万円程度が中心。「すぐ子どもの様子を見に行けるから安心」「地元の保育園が理想だけど、受け入れてもらえないときの受け皿があると心強い」と、利用者の評判は上々だ。ただし課題もある。

「コスト面の問題もありますが、都心部のオフィスの場合、通勤が最大のネックになります。通勤ラッシュの電車内に、乳幼児を連れて乗るのは負担が大きい。時短勤務制度導入など包括的な対策が必要になります」(社内託児所の運営を請け負うピジョンハーツ事業推進本部長 鶴氏)

 そこで、日本郵船(丸の内)では、託児所利用者にマイカー通勤を認め、駐車場代やガソリン代を会社が負担している。日本橋のエトワール海渡では、約一年の長期産休制度や、子どもの年齢に応じた時短勤務と組み合わせて、託児所利用者をサポートする。

 また、「気になるのは教育内容。幼児期の環境は大切」(31歳女性)といった声に応えて、品質にこだわる社内託児所も増えている。

 イケア・ジャパンが運営する六歳児までを対象とした社内託児所「ダーギス」では、「自然と触れ合うことを重視し、頻繁に散歩に出かけたり、野山でピクニックをしたり。ハロウィンには仮装した子どもたちがオフィスをねり歩きます。外国人社員の子どもも多いので、異文化交流の場にもなっているんです」(PR 村田有紀さん)

 ここまでやってくれれば、もはや文句ナシ!? (さのちあき)

(週刊文春2010年6月17日号「THIS WEEK 企業」より)