Splunkのエンジニアに聞く、アメリカ社会に対しての日本のあり方とは。 | Bayspo

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先日、サンフランシスコでSplunkのエンジニア兼Udemyの講師であり、YouTuberとしてもご活躍されている、酒井潤さんにインタビューしてきました!

 

{酒井さんのプロフィールを簡単にご紹介!}

 

酒井 潤(Jun Sakai)

 

1998年同志社大学神学部にサッカー推薦で入学し、在学中は大学日本代表に選出。2001年U21の東アジア競技大会で金メダルに輝く。卒業後、北陸先端大の情報科学専攻で修士号を取得。NTTドコモ、ハワイでの起業や米国のスタートアップ、米国NTTi3を経て、2012年より米国Splunk, Incに勤務。仕事の傍らYouTubeでサッカー動画を投稿、Udemyで投資とプログラミングの講師を務めるなど精力的に活動。また、海外転職や株式投資などに関する書籍を出版している。

 

今回サッカーのお話からご自身のお話、シリコンバレーやエンジニアに関する内容まで、本当に沢山のお話をお伺いしてきました。貴重なお時間を頂き本当に有難うございました!お伺いした内容の中でも、大学でコンピューターサイエンスを学んでいる自分が疑問に感じていた、アメリカ社会に対しての日本社会のあり方についてご紹介していきたいと思います!

 

 

―ITの聖地であるシリコンバレーには世界からエリートエンジニアが集まっていると思うのですが、日本にいるエンジニアのスキルでもシリコンバレーで通用すると思いますか?

 

はい。日本人は勤勉で、忍耐力があり社内でのパフォーマンスは上げやすいと思います。勿論人にはよりますが。(笑)  実際にエンジニアとしてのスキルも日本にいるエンジニアの方が優れている人が多いと思いますよ。

 

 

―しかし、なぜ日本人がアメリカで働く事が難しいと言われていると思いますか?

 

それはいくつか理由がありますが、主に英語が話せない事や専門知識不足、ビザの情報不足などが挙げられるかと思います。コミュニケーションが日本語以外でとれないのはもちろん、情報収集が限定的になる事や、日本独自のプログラミング言語を使用しているなどの理由で世界から遅れ、遠ざかっていますね。また、専門知識が実らない日本のキャリアは個々の技術力を持つ人が少なく、専門的なスキルを持たない日本人が活躍するのは難しいと思います。そしてビザに関しては、取得方法が様々ある中で情報不足によりビザが発行されずに日本へ帰国した人を何人も見てきました。

 

 

―では、日本人が世界で活躍するにはどうすれば良いと思いますか?

 

やはり早い時期から英語学校や留学などを通して英語を学ぶこと、専門知識やビザ情報を備えている事が重要ですね。事前に情報を集めて、計画的に戦略を考えればアメリカで働くことは難しくありません。そして、GoogleやTeslaなどの大企業などの動向をチェックし、今後の世界の動向を予測すると、そして将来を見据えた選択ができやすいと思います。また、目標や仕事に対して粘り強く努力する事+努力の方向性をアメリカ人のように、少しずる賢く考えることができればシリコンバレーにおいても十分活躍できると思いますよ。

 

 

―そこで話は大きくなりますが、今後の日本がアメリカのように経済発展していくためにはどのような事が必要だと思いますか?

 

それはかなり厳しいと思います。理由としては少子高齢化で働き手が少なくなる中、優秀な外国人を受け入れたいが日本は移民に厳しいです。また、英語が共通語ではない為外国人の働く場所が制限されてしまうなどの理由が挙げられます。近年、教育が大事だと言われていますが、国としての大きな改革がないと変わらないと思います。シンガポールが良い例で、国の政策において英語を第一言語としており、税率をかなり下げることによって外資系企業がシンガポールへ続々と進出していきました。そのおかげで現在では、資金が世界中から集まり、日本よりも高い一人当たりの国民所得を実現しているそうです。また、シリコンバレーの強みであるスピードを見習うべきですね。例えば、アメリカではバグがある状態で製品を出し、それを売って回収したお金でバグを直しながら、開発を進めていくのが普通である。もし競合他社が優れた機能の開発を始めたら、それまで開発していたものをやめてでもすぐに真似をするなど、徹底的に「スピード」を重視しています。日本企業では一度つくり始めた製品は最後までやり遂げるという精神が強く、アメリカ企業が繰り返す仕様変更の速度にまったく対応できていないのが現状ですね。

 

 

 

今回の初のインタビューを終えて、普段YouTubeで酒井さんの動画を視聴していた自分にとって自分が抱いていた疑問や不安など、直接お会いしてお伺いできたことは本当に貴重な経験となりました。将来アメリカで働くためにどのような選択肢があり、どのように計画をたてなければならないのか。そして今何をしなければならないのかを、ご指摘頂いた点を含め考えていきたいと思います。是非またお会いできれば嬉しいです!

 

 

 

最後まで読んでいただき有難うございました!次号もお楽しみに!