2024.06.09 横浜スタジアム

横浜DeNA 8 - 5 ソフトバンク

石田裕太郎が初登板で初勝利!

初登板、初先発となった石田裕太郎は5イニングを投げて66球、5安打1四球で1失点、堂々の初勝利をとなりました。
 
初回に連続三振で2アウトを取るも、栗原、山川の連続ヒットに近藤に四球を与えて二死満塁のピンチ。
6番柳町を得意のシンカーでひっかけさせてファーストロゴに打ち取りピンチ脱出すると、自分のペースへ引き込むことに成功しました。
1回裏に牧の満塁ホームランが飛び出してチームが主導権を握った事も大きかったですね。
ただ、強打のソフトバンク打線を相手に、石田裕太郎のピッチングは実に見事なものでした。
 
ストレートはキレイなラインを浮かび上がらせて終速が落ちないストレート。
序盤はやや高めに浮くことがありましたが、イニングを進めるごとに低めに決まるようになっていきました。
そして、もっとも効果的だったのがシンカー。
リリース時点ではストレートと同じように放たれたかと思うと、右打者のひざ元へ食い込むように落ちていく軌道、左打者には逃げていくようなイメージ。
それに小さなカット系のボールがあり、ソフトバンクの打者が若いカウントから振ってきたところをほんのわずかにタイミングとバットの芯をずらすピッチング。
 
今日奪った5つのアウトのうち、内野ゴロは半分以上の8個。
若いカウントから攻めてきたソフトバンク打線の手を焼かせました。
また、芯に近いところで捉えられても野手の守備範囲内に飛ぶことが多く、相手に打球方向のコントロールをさせていないことから制球力の良さを物語ります。
テンポが良いから野手の動きも良く見えましたね。
 
まだ、プロ野球人生は始まったばかりですが、貴重な先発型右腕が加わってくれました。
 

石田裕太郎という少年が応援しているチームのピッチャーが石田裕太郎だった

横浜DeNAベイスターズの出場メンバー9人へ完成を送る石田裕太郎という少年。
その声援を送るチームのピッチャーを石田裕太郎が務めていたということです。
 
まるで、ファンが一人グラウンドの中に入り込んできていたように、チームメイトの好プレーや一投一打に一喜一憂。
今日先発の石田裕太郎は熱狂的な父親の影響もあって子供のころからベイスターズファン。
自身が初登板初先発となった今日の試合でもそれは変わらなかったようです。
 
2回に大和のエラーからピンチとなりましたが、周東が放った左中間への当たりを筒香がダイビングキャッチして三つ目のアウトを取った時には、グラウンド上で拳を天に突き上げました。
これは自身のピンチ脱出というよりも、筒香の美技とベイスターズが守り切ったことへのガッツポーズに見えました。
グラウンドの中でもベイスターズファンなんだ、と感じました。
 
極めつけは筒香が3ランホームランを放った時、これにはベンチ全員が歓喜の声を上げましたが、ルーキーがベンチ最前列に出てきて、片足をかけて拳を上げますか?www。
もう、今日一日、夢のような一日だったんでしょう。
 
試合中、野手が好プレーをすれば満面の笑顔で拍手して喜び、拳を高々と突き上げもします。
少年ファンがスタンドで応援しているのと同じですね。
 

筒香のホームランは大きかった

 
7回に飛び出した筒香の3ランホームランは試合展開に大きな影響を与えるものでした。
牧の満塁ホームランで始まった試合も最終スコアは8-5。
筒香のホームランがなかったと思うとゾッとしますね。
ソフトバンク4番手の藤井の力ある内角低めのストレートを捉えてライトスタンドへ。
鋭いスイングにタイミングがドンピシャ、打った瞬間分かる当たりでした。
筒香の状態について、方々から見解が上がる中ではありますが、出場25試合で5本のホームランは決して少ないものではありませんし、打率も今日終了時点で.261と極端に悪いわけでもありません。
打順や守備位置などはベンチも頭を悩ませるでしょうけど、どのようにチームに溶け込ますのか注目していきたいです。